Q1.就職活動はどんなスケジュールでしたか
学部時代はまったく就活をしておらず、修士1年生の5月頃から開始しました。まずは世の中にどういう会社があるのかを知るために、インターンシップや会社説明会に数多く参加。当初は博士課程に進む選択肢も候補にありましたが、いろいろな会社を見るうちに、就職して働きたいと考えるようになりました。10月に金融サービス系企業から内定をもらった後は、本当に興味が持てる会社だけに絞り込んで就活を継続。最終的に三井住友海上火災保険のほか、通信会社や家具小売会社から内定をいただきました。
Q2.志望業界と内定先は
私は業界ではなく、研究していたAIを活かせる仕事という観点で会社選びを行いました。とはいえ、最初はAIをどのように仕事に活かせるかもわからず、大手SIerの研究職などを志望していました。スカウトサービスに登録したところ、いろいろな会社からオファーをもらい、想像よりも広い領域でAIを活かせることに気づきました。
そこからは視野を広げて、「入社後にやりたいことに挑戦できそうか」という点を重視し、業界を問わずに選考を受けるようになりました。「社会に影響を与える仕事」といってもイメージが湧かなかったので、「自分の挑戦が周りにどのような影響を与えるか」という観点を大切にしていました。言われたことを忠実に行う仕事よりも、裁量を発揮しながら責任を持って取り組める仕事の方が私の理想に近いと思ったからです。
就職先として三井住友海上火災保険を選んだ決め手は、配属先が特定されたスペシフィックコースでの採用であり、やりたい仕事ができる環境であったこと。また、保険会社は膨大なデータを有しており、それをどのように活かすか考えることが面白そうだと感じました。
Q3.就職活動で大切だと感じたことは
自分自身について考えることです。私は就活を始めるまで、自分という人間のことを深く考える機会は多くありませんでした。自分について考えると、やりたいことが明確になるのはもちろんのこと、過去の経験から何を得て今の自分につながっているのかが見えてきて、面接などで話す内容にもまとまりが生まれます。
Q4.就職活動で一番苦労したことはなんですか
業界分析と近いのですが、会社の事業内容や必要としている技術を理解することです。もともとの知識がなかったので、社会に対する影響や仕事内容などを理解するのに苦労しました。いろいろな企業の説明会やインターンシップに参加するうちに、「AIを活かせる仕事」の中にもAIエンジニアやデータサイエンティストなど様々な仕事があることを知り、ますます悩みましたが、私の場合は職種や分野を絞った説明会への参加や、面談で社員と直接話をした経験が進路を考える上で参考になりました。
Q5.これから就活に臨む読者へのアドバイスをお願いします
就活では、自分自身について考え、自分の強みを見つけておくことが大切です。今までの経験を振り返りながら、自分という人間を構成するものを改めて見つめ直してください。私の場合、AIについて学んでいたこと、中学から続けていたテニスの経験などが強みになりました。一見して就活や仕事とは関係ないように見えても、今思うと、すべての経験が役に立ったように感じます。
自分の強みを見つけるという点でも、業界や会社を選ぶという点でも、無駄になる経験はありません。私はいろいろな情報に触れ、多くの業界を検討してきましたが、回り道のように見えても必要なプロセスだったと思います。ぜひ皆さんも、広い視野を持って就活に取り組み、「やりたいこと」を見つけてください。
●就活プロフィール
就活開始 | 2021年5月 |
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就活終了 | 2022年3月 |
志望業界 | 金融、通信、IT、小売 |
エントリー | 5社 |
面接社数 | 4社 |
内定社数 | 4社 |
内定先 | 三井住友海上火災保険株式会社 |
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