【キャリア情報誌 理系ナビ 2025年夏号 掲載記事】
Q1.参加したインターンシップについて教えてください
大学では応用化学を専攻していたので、就職先は化学分野の知見を活かせる化学メーカーや消費財メーカーを考えていました。インターンシップも化学メーカーを中心に検討し、夏は化学メーカー2社の1dayと横河電機の3週間のインターンシップ、冬には消費財メーカー1社の1day、合計4社のインターンシップに参加しました。
横河電機は工業計器や制御システムを手がけるプロセスオートメーション企業で、化学系ではないものの、私が普段から研究室で使用しているクロマトグラフに類する装置を扱う化学系のプログラムが用意されていることを知ってエントリーしました。
Q2.参加してどんなことを感じましたか?
横河電機のインターンシップは「プロセスガスクロマトグラフでのお客様個別測定要求に対する最適な測定仕様構築」という実習テーマでした。期間は3週間で、最初の1週間は配属部署の社員から装置の使用方法や設定方法を指導してもらい、その後は装置の設定、要求に応じた測定仕様の構築、報告書の作成を実施し、最終日にはインターンシップ参加学生や社員を前にしてプレゼンも行いました。
3週間のプログラムだったこともあり、社員が働く様子や部署をまたいだコミュニケーションを間近で見ることができ、社会人として働く具体的なイメージを持てました。同時に、穏やかで優しい方が多い横河電機の社風についても知ることができました。
1dayで参加した化学メーカーのインターンシップでは、製品の製造施設を見学するプログラムもありました。実際に製品が作られていく配合のプロセスを見ることもできたので、とても印象に残っています。
Q3.インターンシップの選考対策はどのように進めましたか?
エントリーシートの作成については、大学や研究室の先輩方にアドバイスをもらいつつ、並行してインターネットでも情報を集めて「自分の想いが伝わるエントリーシート」を作成しました。
具体的には自分が一番伝えたいことを冒頭に記載して、その後に理由や根拠を付け加えていく流れで文章を構成し、自分の思いが正確に伝わる範囲で簡潔にまとめることを意識しました。
Q4.インターンシップに参加して就職活動に役立ったことは?
横河電機のインターンシップでは、私を指導してくれたトレーナーから自身の就職活動にまつわるエピソードを聞けたほか、就職活動に臨むための様々なアドバイスももらえました。
その方は、会社の文化や風土を重視して就職先を選んでいたので、私自身もその後のインターンシップや本選考では、名前や業界・業種だけで会社を判断するのではなく、会社ごとに異なる独自の文化・風土を判断材料に加えるようになりました。
Q5.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします
会社の事業はインターネットで調べるだけでも大まかには把握できると思います。ですが、会社の文化や職場の雰囲気については、インターンシップのような形で実際に訪問してみなければ分からないことも多いと感じました。
1dayのインターンシップでもある程度の雰囲気は掴めますし、1週間以上のインターンシップであれば、さらに解像度の高い情報が得られます。また、複数社のインターンシップに参加すれば会社同士を比較して検討できるので、研究や勉強との折り合いをつけながら複数社のインターンシップに参加することをお勧めしたいです。
●プロフィール
所属 | 東京農工大学大学院 工学府 応用化学専攻 修士2年 |
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参加したインターンシップ | 横河電機株式会社、化学メーカー、消費財メーカー |