Q1.参加したインターンシップについて教えてください

社会貢献性の高い仕事に就きたいと考え、人々の健康をサポートできる医療機器業界や事故を未然に防ぐことで命を守る自動車業界を中心に検討し、夏に7社のインターンシップに参加しました。

その中で株式会社エビデントだけは、当初検討していた医療機器や自動車ではなく、顕微鏡や工業用内視鏡を扱う会社でした。しかし、登録していた就活サイトを通じて熱量の高いオファーが届いたことで、「私が役に立てる仕事があるかもしれない」と思い、同社のインターンシップ参加を決めま した。

Q2.参加してどんなことを感じましたか?

7社それぞれのインターンシップで学びがありましたが、とくに印象に残っているのはエビデントです。同社のプログラムは、大勢の学生が同じテーマでワークショップを進めていく形式ではなく、参加学生一人ひとりにカスタマイズされたテーマが用意され、そのテーマに沿って進めていく形式でした。

私は光学開発部門で行われた5日間のインターンシップに参加しましたが、光学開発部門の方々は、大学の卒業研究で対物レンズの製作を行っていた私のバックグラウンドを踏まえた上で、「対物レンズの見え方比較」というテーマのプログラムを準備し、受け入れ体制を作ってくれていました。

インターンシップ中は、メンター担当にマンツーマンで手厚くフォローしてもらえ、様々な部門の方々からアドバイスをいただく機会がありました。そうした社員の皆さんとのコミュニケーションを通して、同社の製品づくりにかける熱い想いを感じたほか、様々な強みを持った人たちが互いに協力し合える素敵な文化が根付いていることも実感しました。

Q3.インターンシップの選考対策はどのように進めましたか?

最初のうちはインターネットなどで見つけたテンプレートに沿ってエントリーシートを作成していましたが、通過率が良いとは言えない状況でした。その後、選考通過率の高い友人から話を聞き、「自分の言葉で書く、話す」ことを意識して選考に臨んだ結果、通過率も自然と上がっていきました。

また、自分の言葉で相手にわかりやすく伝えるためには、ベースとなる自己分析が重要になります。自分が思うこと、考えていること、希望することを順序立てて説明できるように紙に書き出し、再現性を持って伝えられるような練習を繰り返していました。

Q4.インターンシップに参加して就職活動に役立ったことは?

インターンシップに参加することで、それぞれの会社の文化はもちろん、そこで働かれている社員の特色や、大切にされている考え方なども肌で感じられました。

また、インターンシップは就職に関する考え方や価値観そのものを変えるきっかけにもなります。私はエビデントのインターンシップを経験したことで、特定業界へのこだわりがなくなりました。それ以降は業界にこだわらず、「どのような製品に関わるか」「どんな人たちと仕事をするのか」といったポイントを重視しながら就職活動を進めるようになりました。

Q5.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします

私自身は志望業界を絞った状態で就活を始めましたが、特定の業界や会社の規模などに縛られることなく、広い視野を持って活動することをお勧めしたいです。

もちろん、自分が大切にしていること、自分が求めていることなど、それまでの人生で築いてきた価値観はそう簡単に変わりません。だからこそ、そんな自分の視野を少しでも広げる材料を探すためにも、インターンシップを活用してほしいですね。

●プロフィール

所 属東京工業大学大学院 理学院 物理学系物理学コース 修士2年
参加したインターンシップ株式会社エビデント、医療機器メーカー、完成車メーカーなど