Q1.参加したインターンシップについて教えてください

人々の健康づくりに貢献できる仕事に携わりたいと考えていたため、修士1年の夏に日用品メーカーのライオン株式会社や飲料、食品、油脂、冬には製薬メーカーのインターンシップに参加しました。大学院での研究との兼ね合いもあったので、基本的には1dayや3daysなど、短期間のプログラムを選びました。

Q2.参加してどんなことを感じましたか?

夏に参加したライオン株式会社のインターンシップでは、学生一人ひとりが歯磨き粉の研究開発者の立場になり、実際の開発フローに沿った形で製品ターゲットのペルソナや機能の有効性などを議論し合うグループディスカッションを行いました。一消費者としてではなく、メーカーの研究職としての立場を疑似体験できたことにより、一つひとつの製品に込めた想いをユーザーのもとへ届ける喜びとやりがいを知ることができました。

Q3.インターンシップの選考対策はどのように進めましたか?

どの会社の選考でも必ず聞かれる「研究内容」「ガクチカ」「自己PR」の3点に関しては、理系ナビのアドバイザーからエントリーシートの添削を受けるなどして、かなり早い段階から作り込んでいました。これらの項目を早めにまとめておいたことにより、余裕を持って企業分析を進めることができ、企業が求める人材像に合わせて書き分けていくこともできました。

その一方で人事面接やグループディスカッションに関しては、自分の考えていることを論理立てて話すことに苦労することもありました。今振り返ると、これらも前もってしっかり準備しておくべきだったと思います。

Q4.インターンシップに参加して就職活動に役立ったことは?

就活当初からBtoCの製品・サービスを扱うメーカーの研究職を志していましたが、念の為にBtoBメーカーのインターンシップにも参加してみました。対面形式のインターンシップだったこともあり、実際に製品を触ったり匂いを嗅いだりと五感を使った貴重な体験が得られたものの、やはり「BtoCの製品に携わりたい」「幅広い消費者に製品を届ける仕事がしたい」という自分の志向を再確認することになりました。このような気づきを得られたこと自体が、様々なインターンシップに参加した最大の収穫だったと考えています。

また、私は化学・生物学の専攻ですが、インターンシップには自分と異なる分野を専攻する学生も数多く参加していました。そのような学生たちとのワークやディスカッションを通じて、異なる視点から物事を見ることの重要性を知ることができ、自分自身の視野も大きく広がったと感じます。

Q5.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします

私は早い時期から日用品や食品、飲料メーカーなどの研究職に絞り込んで企業やインターンシップを検討しましたが、もう少し業界や職種の幅を広げて活動してもよかったと感じています。最終的に入社できる会社は一社ですが、就職活動は様々な業界や会社、職種をフラットな目線で見ることができる貴重な機会です。

例えば同じ日用品メーカーであっても扱っている製品や会社の雰囲気、ビジネスの方向性などには大きな違いがあります。複数社のインターンシップに参加することで「この会社はこんなことをやっているのか」「こんな人たちが働いているのか」といった学び・発見が得られますし、その後の本選考につながる関係性を築けるケースもあります。研究との両立を考えていく必要はありますが、オンラインや1dayといった短期間のプログラムを設定している企業も多いので、事前にしっかりと計画を立てた上で、時間を有効に使ってみてください。

●プロフィール

所 属横浜国立大学大学院 理工学府 化学・生命系理工学専攻 修士2年
参加したインターンシップライオン株式会社、飲料メーカー、食品メーカー、油脂メーカー、製薬会社など