Q1.就職活動はどんなスケジュールでしたか
修士1年の6月頃から情報収集を始め、夏にかけて証券会社やゼネコン、技術コンサルのインターンシップに参加しました。秋から冬にかけては金融専門職や、理系ナビを読んで興味を持った森北出版のインターンシップに参加しました。本選考では金融系数社と 森北出版にエントリーし、修士1年の3月に森北出版の内定を受諾しました。
Q2.どんな業界や職種を希望しましたか
「数学やプログラミングなどの理系的素養を活かしたい」「社会や人々の生活に関わりの深い仕事がしたい」という二つを軸として就職活動を進めました。その結果、冬の段階では金融専門職のクオンツ・アクチュアリーと、森北出版の編集職を志望する気持ちが強くなっていました。金融専門職に惹かれたのは、確率・統計などの数学的知識をベースにしつつ、人間の心理が複雑に絡み合う金融市場や商品を対象にした仕事だからです。一方、森北出版には、理系の素養を活かしながら著者との対話を通じて書籍を作るプロセスがあり、魅力を感じていました。ゼミや授業でも森北出版の書籍を使ったことがあり、「読み手にわかりやすい本を作る出版社」という印象をもっていました。
Q3.内定先を決めたポイントは
最後までアクチュアリーと森北出版とで迷いました。しかし、大きな組織の中で働くよりも、森北出版のような少数精鋭組織の編集者として働くことで、若いうちから自分の仕事を書籍という形にできる環境の方に魅力を感じ、決断しました。インターンシップでは、本の企画を作る楽しさを実感できましたし、学生の意見であっても真剣に受け止めてくれる社員の対応から、フラットでしがらみのない社風を感じ取れたのもよかったです。
もう一つ決め手になったのは、アルバイト経験からの気づきです。大学編入試験の受験者に個別指導を行っていたのですが、「まとめる・整理する・分かりやすく伝える」という一連の作業が好きでした。就活を進めるうち、それが書籍作りに似ていると気づいたのです。
Q4.就職活動で一番苦労したことはなんですか
私は、文理の区別にこだわらず様々なことを広く学びたいという動機で、建築学を専攻しました。金融専門職のインターンシップは数学・情報系の参加者が多く、自分の立ち位置とは違うと感じることもあるなど、自分の志向や性格にマッチした業界・会社と巡り合うまでに苦労しました。理系ナビのような就職情報誌やサイトを参考にしたり、インターンシップの参加を通じて業界や職種の特徴を掴んだりしながら、次第に自分の就活軸を固めることで業界や会社を絞り込んでいきました。私の場合、理系の知識をフルに活かせて、かつ文章力など文系の力も必須とされる、理系出版社へと辿り着くことができました。
Q5.これから就活に臨む読者へのアドバイスをお願いします
就活は選考というプロセスを通して、その人にとっての向き・不向き、素質などを見極めていくマッチングシステムのような側面もあると考えています。システムだからこそ、結果だけを見て一喜一憂する必要はありません。学生にとって、就活は企業に選んでもらう場であると考えがちですが、実は学生が企業を選ぶ場でもあると思います。
「周りの人も受けるから…」と雰囲気に流されて活動しても、なかなか結果に結び付きません。自分の興味や志向、性格などを考えながら、本当にやりたい、自分に合うと思える仕事を見つけてください。
●就活プロフィール
就活開始 | 2020年6月 |
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就活終了 | 2021年3月 |
志望業界 | 金融、ゼネコン、技術コンサル、出版社 |
エントリー | 5社 |
面接社数 | 4社 |
内定社数 | 1社 |
内定先 | 森北出版株式会社 |
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