Q1.就職活動はどんなスケジュールでしたか
就職活動を開始したのは博士2年目の夏です。最初はコンサルのインターンシップにエントリーし、その後は大学主催の合同企業説明会への参加や自己分析などを経て学術系出版社に興味を持ちました。年明けに森北出版の1Dayインターンシップに参加し、本選考を経て6月に内定を受諾しました。
Q2.どんな業界や職種を希望しましたか
大学院では計算力学と災害科学を専門とする研究室で、落石の数値シミュレーションとリスク分析、対策施設の最適化などに取り組んでいました。特殊な研究分野なので、就職では研究内容を直接的に活かすよりもデータ分析や課題解決力といったスキルを活用できる仕事に就きたいと考え、当初はデータサイエンスに力を入れているシンクタンク系のコンサルを検討していました。結局、その会社のインターン選考に落ちてしまい、様々な業界に視野を広げました。その結果、理系にとって身近な学術書や専門書を作る出版社という存在に思い当たったのです。もともと自分の研究内容を論文にまとめる作業が好きだったこともあり、就職先の選択肢として学術書や専門書の出版社を志望するようになりました。
Q3.内定先を決めたポイントは
自分の使っていた学術書の出版社のホームページを調べたり、研究室の教授が執筆した本の出版社について尋ねたりして情報を集めていましたが、定期的な新卒採用を行っている出版社は多くありませんでした。そうしたなか、毎年理系学生を対象に新卒採用を行っていたのが森北出版だったのです。
森北出版のインターンシップでは、「新しい本の企画書を作る」というワークショップを行い、社員の皆さんから編集の仕事内容や考え方などを教わりました。仕事の面白さを実感できたほか、社員の方々が真摯な姿勢で仕事に取り組む様子を見て、会社の雰囲気の良さも知ることができました。
また、専門性を深く追求した学術書を発行し、難解な専門知識を「開かれた読み物」によって多くの人々にわかりやすく届けるという仕事の素晴らしさを改めて実感し、その後の選考で面接官の方々がそういった私の思いに共感してくれたこともあって森北出版への入社を決めました。
Q4.就職活動で一番苦労したことはなんですか
コンサルのインターン選考に2社続けて落ちてから、就職先の選択肢として出版社を見出すまでの期間が一番辛かったかもしれません。最初から特定の業界・職種を限定せずに、合同説明会などに参加することで様々な企業を検討し、情報誌を読んで幅広い業界の研究をすることで視野を広げ、本当に自分が目指したい職種や企業を見つけられました。重要なのは、自分の適性と興味が一致する企業を粘り強く探すことだと思います。
Q5.就職活動で心がけたこと、大切だと感じたことはなんですか
研究と就活を両立するために、ある程度エントリー企業を絞ってじっくりと就活を進めました。また、自分の勉強してきたこと、企業の特徴、社会の状況など、それぞれの要素である点と点を結んで考えることを常に意識していました。そうすることで面接でも現在の自分と企業・仕事との関係性について説得力を持って伝えられたと思います。
Q6.これから就活に臨む読者へのアドバイスをお願いします
これまでに勉強・研究してきたことに自信を持ってください。自分自身が学んできたことを客観的に見つめ直し、企業や社会への活かし方を考えてみることで自分にあった企業や仕事と巡り合えると思いますし、面接にも自信を持って臨めるのではないでしょうか。
●就活プロフィール
就活開始 | 2019年6月 |
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就活終了 | 2020年6月 |
志望業界 | 出版社、コンサルティングファーム |
エントリー | 2社 |
面接社数 | 1社 |
内定社数 | 1社 |
内定先 | 森北出版株式会社 |
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