≪施工管理(建築、土木など)≫理系の仕事・職種研究

理系の仕事・職種研究 ≪施工管理(建築、土木など)≫

施工管理の具体的な仕事内容や業務のやりがい、新卒採用で求められる応募資格(学部・専攻など)や採用実績のある企業などを解説します。理系が活躍できる施工管理の魅力とは。


施工管理の仕事内容とは

施工管理とは、建築物の建設現場や土木工事の現場で施工計画通りに工事を進めるための監理業務を行う仕事です。「現場監督」と呼ばれることもあり、具体的な業務内容としては、施工計画に基づく予算と工事進捗に伴い発生する原価の差異を把握して利益を確保する「原価管理」、スケジュール通りに工事を進めるための「工程管理」、設計書や仕様書で規定されている品質を満たす工事が行われているかを確認していく「品質管理」、工事現場の作業員の安全を確保する「安全管理」などが挙げられます。

「原価管理」「工程管理」「品質管理」「安全管理」は工事現場でも特に重要視されており、これらの管理分野をまとめて「4大管理」と呼ばれています。また、施工管理は現場で働く多くの作業員をまとめる役割も担っています。

建設物や工事の種類によっても変わりますが、一般的な戸建住宅の場合でも基礎、仮設、足場、建方、左官、防水、内装、設備、外構、造園など、各工程を専業とする職人らが入れ替わりで作業をするため、短い期間で関係者と信頼関係を構築し、現場を円滑に回していくマネジメント能力も求められます。


施工管理の仕事に必要な『施工管理技士』資格

建設現場で施工管理の仕事を手掛ける場合、国家資格である施工管理技士の資格が必要になります。土木施工管理技士、建築施工管理技士、管工事施工管理技士、電気工事施工管理技士、造園工管理技士、建設機械施工技士という6つの種類があり、工事の種類によって必要な資格が異なります。

さらにそれぞれの資格には1級、2級という区分があり、1級を取得すると監理技術者として現場で働けます。また、施工管理技士の資格を受験するためには実務経験が必要となっており、大卒で建築学や土木工学といった指定学科の出身者であれば1級は3年以上、2級は1年以上の実務経験があれば受験することが可能です。


施工管理の仕事のやりがい

建築現場であれば住宅やマンション、商業施設、病院など。土木工事であれば橋やトンネル、ダムに加え、鉄道や飛行場といった社会インフラなど、様々な建築物の施工現場を管理し、形あるものを造り上げていく醍醐味があります。また、施工管理は現場をまとめる役割を担っているため、多くの職人や関係者と力を合わせながら仕事を進めていく必要があります。

力を合わせてゴールに向かっていくという一体感を得られることも、施工管理の大きなやりがいといえるでしょう。


施工管理に求められる専攻・スキル・知識

建築系、土木系学科の出身者がゼネコン、建設会社、工務店、住宅メーカー、設計事務所、建設コンサルタントといった幅広い業種で活躍しています。ただし、電気工事施工管理技士、建設機械施工技士に関しては機械、電気系専攻の知識が活かせます。

また、実際の業務では多くの職人をまとめるためのマネジメント能力やスムーズに工事を進めるためのスケジュール管理能力、原価管理を行うための経理能力、職人を適正な価格でアサインするための交渉力など、幅広いスキルが求められます。


施工管理において出身者が多い学部学科

建築系、土木系専攻の学生が多く活躍していますが、電気工事施工管理技士や建設機械施工技士に関しては機械・電気系専攻の出身者も活躍しています。学歴については建築設計職と比較すると、学部卒での就職実績が多くみられます。

施工管理の採用実績がある企業

清水建設株式会社、鹿島建設株式会社、大成建設株式会社、株式会社大林組、株式会社竹中工務店、前田建設工業株式会社、大和ハウス工業株式会社、積水ハウス株式会社 ほか多数

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