27卒スケジュールは基本的に前年日程を維持。一方で各企業の動き出しは多様化が進み、インターンシップ参加者に対する早期選考は増加傾向。インターンシップの重要性がさらに増した27卒就職活動を基礎から説明。
27卒のインターンシップ/就活解禁はいつから?サマーインターンシップや本選考開始、内定出しの流れはどうなる?2027卒就活はいつ、何からはじめるべきか、就職スケジュール時期、就活の流れ、就職活動基礎知識など注目トピックを解説。
※2027卒とは「2027年(令和9年)の3月までに大学卒業/大学院修了を予定している学生」が対象となります(2025年4月時点で学部3年生/修士1年など)。
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2027年卒業予定者向けのインターンシップ/就職情報サイト『理系ナビ』27卒会員のプレ登録受付中!27卒対象のサマーインターンシップ情報は2025年4月から公開予定。
【1】27卒の政府推奨就活スケジュールは基本的に26卒の流れを維持
【2】政府推奨スケジュールに先行して早期選考を実施する企業が増加
【3】企業採用におけるインターンシップ重視の姿勢が鮮明に
【4】オンライン就活が定着する一方でオフラインへの回帰も
【5】就職氷河期の再来はあるのか。2027卒の就活難易度は?
いつから2027卒就職活動を始めるべき?就活スケジュール変わる?
まず就活スケジュールの前提として「27卒とは何年生なのか?」を確認しましょう。2027卒とは、2027年(令和9年)の3月までに大学卒業/大学院修了予定の学生(2025年4月時点で学部3年生、修士1年など)です。27卒学生の皆さんは就職活動についての情報収集を始めたばかりで、「いつから就活を始めたらいいのか」不安を抱いている方も少なくないでしょう。
本記事「2027卒 就活スケジュール完全解説」では、27卒就職活動に臨む理系学生が、いま知っておくべき就活基礎知識(スケジュールや一連の流れなど)から最新の企業新卒採用動向トピックまで解説します。27卒就活の情報収集を始めたばかりという理系学生はぜひチェックしてください。
2027年卒の就活スケジュールの流れは基本的に26卒を踏襲
2027年春に卒業を予定する学生の就職・採用活動スケジュールですが、基本的な日程は維持されます。現在(2026卒)の就活スケジュールに沿って2027卒の就活時期の見通しを改めて確認していきましょう。
まず学部3年/修士1年の2025年の春頃からサマーインターンシップや就活イベントの情報公開やエントリー受付が始まります。そして、夏から冬にかけて27卒対象のインターンシップが実施されます。
就活ルールで本格的に就職活動(採用選考)がスタートするのは翌2026年3月1日からで、リクナビ2027やマイナビ2027といった大手就職サイトでも企業採用情報や会社説明会情報が多数公開されて企業エントリーや会社説明会/合同説明会参加といった活動が本格化する見込みです。
そして2026年6月1日から企業の本選考(面接など)が解禁となり、選考通過者に対して内々定が出されていくのが現行(26卒)における政府主導の就職活動スケジュールの大まかな流れとなります。
直近のトピックとしては、2026卒就活から専門性の高い人材はインターンシップに参加すれば基本的なスケジュールの内々定出し解禁(学部4年や修士2年の6月)よりも早いその年の3~4月に内々定を出せる方向で一部見直しとなりました。
つまり夏から秋にかけてのインターンシップ参加学生に対し、随時早期選考を実施して内々定を出していく流れが強まっています。
※企業や就活サービスの動向は前年から変更となる可能性もあるので、最新情報をチェックして就職活動を進めましょう。
採用直結型インターン・早期選考・通年採用など、選考プロセスの早期化&複雑化が進む
「政府推奨ルール」とお伝えしましたが、近年は政府推奨の就活スケジュールに沿った新卒採用活動を行う企業は減少しています。現在(26卒)でも早期から内定直結型インターンシップを実施する企業や、就活ルールで決められた翌年6月以前に本選考を実施して早々に内々定を出している企業は珍しくありません。
近年は新卒採用企業による早期選考が一段と進み、2025卒の就職活動では通常スケジュールでの選考解禁は6月1日にもかかわらず、2024年5月時点で76%の就活生が内定を承諾しているのが実態です。(理系ナビ調べ)
その他にも、企業が年間を通じて常にエントリー受付・選考を実施する「通年採用」の浸透も進んでいます。そのため、学部3年/修士1年の4月からインターンシップ募集と並行して新卒採用エントリーが可能となっている企業も増加傾向にあります。
ですから、政府推奨スケジュールにとらわれずに、いちはやく情報収集に取り組むことが重要といえるでしょう。
≪2027卒 就活スケジュールの見通し/大まかな流れ≫
2025年4月~6月 | 一部の2027卒向け就職・インターンシップ情報サイトがオープンし、サマーインターンシップ企業情報、就活イベント・セミナーが公開される。インターンの応募締切が早い企業は4~5月で締め切ってしまうケースもあるので注意。 27卒対象「理系ナビ」など一部の就活サイトは2025年4月頃から27卒向けサマーインターンシップや就活イベント情報を公開予定。リクナビ2027やマイナビ2027といった大手就活サイトは例年6月1日にプレオープンし、インターンシップの情報を公開(6月以前から一部情報閲覧やエントリー予約ができる場合もあり)。 理系ナビ(2027卒対象)では2025年4月から27卒向けサマーインターンシップ情報を先行公開予定。 |
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2025年7月~9月 | 例年8月~9月がサマーインターンシップ開催のピーク時期。年間通じても夏季は最も多くインターンシップが実施され、プログラムが豊富。選考直結型のインターンシップもあるので志望企業が実施している場合は要チェック。 近年はオンラインインターンシップの増加で参加ハードルが下がり、理系就活生のインターン参加率は97.6%(前年比2ポイント増)、参加社数は平均9.7社にのぼる。(理系ナビ2025会員調べ) |
2025年10月以降 | 秋~冬インターンシップ実施。12月~1月が夏に次ぐプログラム開催の山場となっている。一方で、27卒新卒採用情報の先行公開&エントリー受付、早期選考を行なう企業も増え始める。 理系ナビ(2027卒対象)では春から新卒採用情報を早期公開する企業をはじめ、4月から27卒向け新卒採用情報を先行公開。。 |
2025年12月以降 | 12月初旬頃から学校推薦の説明会を開始する大学が出始める。業界・企業によって違いはあるものの2月~3月頃はエントリーシートの提出締切や説明会参加のピークとなり、就活生にとって多忙な時期が続く。 | 2026年3月~5月 | 政府推奨ルールに則った大手企業群の採用情報が公開。エントリーシート受付や会社説明会、合同説明会の開催も増加。早期選考企業の内々定出しが増え始める。大学の推薦応募受付も3月頃から始まる学校が多い。27卒からはインターンシップに参加した学生の選考や内定出しが開始。 |
2026年6月 | 基本就活スケジュールに沿った企業が内々定出し。 |
※26卒の動きを参考にした2027年卒対象就職活動スケジュールの大まかな予測見通しとなります。企業によって選考時期は多様化しているので、志望企業・業界の選考スケジュールは個別にリサーチしましょう。
早期選考や通年採用を実施する企業が増加。早めの情報収集がカギに
理系学生は卒業年次に学業が忙しくなるケースが多いため、就職活動が本格化する前に学業や研究、就活準備などをできる限り進めておくことが好ましいでしょう。早期に内定を獲得できれば問題ありませんが、学部4年/修士2年の夏以降も就職活動に取り組む必要が出てくると、学業へのしわ寄せが大きくなってしまいます。
また、前述したように近年は早期選考を実施する企業が増えているため、就職活動を円滑に進めるためには早期からの情報収集が欠かせません。具体的な時期としては、27卒については対象となるサマーインターンシップの情報公開が始まる2025年の春から情報収集を始めましょう。
企業採用におけるインターンシップ重視の姿勢も鮮明に
近年は選考プロセスにおいてインターンシップを重視する企業が増加しており、参加学生に対して優先的に早期選考情報を提供したり、採用直結型インターンシップとしてそのまま新卒採用選考を行って内定出しまで行うケースもあります。学部3年/修士1年夏のインターンシップ参加経験は就活において大きなアドバンテージになるので、少しでも関心を持ったインターンシップにとにかく参加してみましょう。
近年、オンラインプログラムの増加で参加が容易になったという背景もあり、インターンシップ参加率は97.6%(前年比2ポイント増)、参加社数は平均9.7社(理系ナビ2025会員調べ)に達します。
インターンシップは仕事や会社を選ぶにあたって、多くの判断材料を集められるので、自身の適性や本当にやりたいことを見極める絶好の機会です。仮に「全然イメージと違った、自分には合わないと思った」といった結果でも、今後の行動指針において参考となるはずです。
さらに、インターンシップ参加学生に対して優先的に採用選考情報を提供したり、そのまま新卒採用選考を実施する「採用直結型インターンシップ」を実施している企業もあるので、参加メリットは非常に大きいと言えます。
2027卒向けのインターンシップ募集企業情報は2025年4月頃から徐々に公開&エントリー受付が始まるので、気になるプログラムを探してみてください。もし日程の関係でサマーインターンシップの参加が難しかったり、選考で落ちてしまった方でも、秋から冬にかけてインターンシップを実施する企業も少なくないので、諦めずにチェックしましょう。
新卒採用企業としても、優秀な学生と早期から接点を持ちたいと考えている企業が多く、採用プロセスにおいてインターンシップの重要性は高まっています。WEBインターンシップや、短期の1dayインターンシップを実施する企業も増加しており、参加のチャンスは広がっているので、これらの機会を活用して就職活動に備えてはいかがでしょうか。
オンライン就活(WEB面接/インターンシップなど)が浸透する一方で、オフラインへの回帰も
コロナ禍で就職活動のスタイルは大きく変わりました。変化の筆頭はオンライン就活の浸透が挙げられるでしょう。コロナ禍1年目の就職活動では、当初実施予定だったインターンシップや就活セミナーといったリアルイベントが次々に中止となり、説明会や面談などを急遽WEBへ切り替える事例が続出しました。
面接に関しては一次~二次面接だけでなく、最終選考までWEBのみで完結させた企業もありましたが、一度も双方が実際に会うことなく、内定まで至ったケースでは企業、学生ともにマッチングに対する不安を抱いているケースも少なくありませんでした。
直近でも会社説明会や初期選考などの就活プロセスはオンラインで実施されるケースが多くなったものの、企業・学生双方からオフライン開催のニーズが高まっているのも事実です。
現地開催のインターンシップに参加した就活生からは「現地の雰囲気や社員の働き方を間近で感じられるのは大きい。オンラインで得られる情報は限定的」など、オフラインで得られる情報の密度を評価する声が聞かれます。
企業側としても、オフラインで学生と接することで相互理解を深めたり、提供できる情報量が増えることを期待しているケースも多くオフラインでの選考や就活イベントはまだまだ健在です。オフラインで得られる情報量は想像以上に多いので、機会があればぜひ活用してみてください。
2027卒の就活難易度は?就職氷河期の再来はあるのか
コロナ禍で日本経済は大きな打撃を受け、一部業界では新卒採用ストップや内定取り消しが発生しましたが、直近では内定率など就活関連の指標は回復基調にあります。
とはいえ、世界情勢の不安定化、急速な円安、資源価格高騰によるインフレ加速、トランプ大統領再選による米中経済摩擦など、今後の日本経済の見通しは決して予断を許さない厳しい状況が続いています。アメリカでもGAFAを筆頭とするテック系企業や金融業界などでリストラが進んでおり、世界的な景気後退リスクはくすぶり続けています。
大学就職内定率については25卒で72.9%(2025年10月1日時点/前年同期比1.9ポイント減)と、ここにきて前年割れとなり、コロナ前の水準(76.8%/2019年)にはまだ戻っていません。(厚生労働省・文部科学省調べ)
日本国内の大手企業などは数年単位の長期的なスパンで新卒採用計画を策定しているため、直近の景気が悪化したからと言ってすぐに採用人数を絞るといった対応は、よほどのことがない限り行いません。しかしながら、景気悪化が進めば、企業が新卒採用を減らしていく可能性は十分考えられるでしょう。
今後はどのような業界、企業、職種の伸びしろが大きいのか、情報収集して長期的な視点で自身が長期的に活躍、成長できる環境を丁寧に見極めてください。
現時点での企業の採用意欲についてのデータを見てみると、2025年春の理工系専攻の大卒採用計画は21.6%の大幅増加。理系領域の専門性・知識を有した学生へのニーズは高まっており、例を挙げると、DX(デジタルトランスフォーメーション)領域などに関わるIT系職種(メーカーなどの非IT業界も含む)やコンサルタントなどは新卒および中途採用で求人数が増加しています。
自身の専門性やスキルを求めているのはどんな業界・企業なのか。しっかり業界・企業研究に取り組むことでキャリアの可能性を見出してください。
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2027卒就活スケジュールのまとめ
近年の就職活動では、オンライン化の浸透や就活早期化の加速などいくつかの変化が生じています。新卒採用を行う企業にとって、インターンシップの実施時期やプログラム内容などはまだ検討の余地も多く、現状を分析したうえで2027年卒就活における選考スケジュール、選考プログラムの見直しを行うケースは少なくないでしょう。
繰り返しとなりますが、近年の就職活動はインターンシップの重要性が高まり、選考の早期化も進んでいます。2027年卒就活生は新卒採用企業の情報を早期からチェックし、できるだけサマーインターンシップ(2025年の夏実施)から参加できるよう行動計画を考えることが一層重要となります。
27卒向け情報の公開が本格化するまでの時間を活用し、社会についての理解を深めたり、自身のスキルアップに努めたりと、時間を有意義に使ってください。「自分が将来どうなりたいのか」「そのために何をするべきなのか」いまから考えてみましょう。
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