理系の先輩たちは就職活動をどのように進め、どんな業界・会社を選んだのか…。理系ナビ編集部は、2024年卒業予定で就職活動に臨んだ理系の先輩たちの各種データを集計しました。先輩たちがどんな就職活動をしたのか、データから読み解いてみましょう。
Q.1 エントリーシート提出数
理系就活生のエントリーシート平均提出社数は11社となっています。推薦応募を中心に応募企業を厳選して活動している理系も少なくありませんが、自由応募をメインに活動している方やいわゆる文系職種を志望している方のエントリー数は比較的多めの傾向があります。
Q.2 内定先企業への応募方法
かつては推薦を利用して就職することが多かった理系学生ですが、近年では自由応募による就職活動が多数派となっています。金融やコンサルといった専攻分野とは直結しない業界だけでなく、メーカーやITなどでも自由応募を中心に活動している理系学生は珍しくありません。
Q.3 内定承諾時期
24卒は採用活動の早期化がさらに加速。4月時点で7割が内定承諾しています。
Q.4〈業界別〉内定承諾企業
内定承諾業界については約4割をメーカーが占め、金融、ITがそれに続きます。さらに内訳の業態を見るとメーカーでは総合電機、自動車、素材などの技術系職種、金融系では数理能力を活かせるアクチュアリーなど金融専門職、IT業界ではSIerのSEへの内定が多く見られます。その他はコンサル、官公庁などがありました。
Q.5 内定承諾の決め手
内定承諾の最終的な決め手で1位となったのは「仕事内容」。コロナ禍前と比較すると「給与/待遇」や「会社の安定性」といった項目がランクアップし、就活生の企業選びにも影響を及ぼしています。また、「勤務地」や「福利厚生」といった働き方やライフスタイルにかかわる項目への関心も高まっています。
Q.6 志望業界・職種を絞った時期ときっかけ
インターンシップなどを通じて年末までに約8割の就活生が志望業界・職種を絞り込んでいます。近年はウインターインターンシップの実施が増加傾向にあるので、「まだ志望業界・職種の決め手に欠ける」という方は活用してみてください。
Q.7 専攻・研究分野を活かせる仕事を希望したか
61%の理系学生が自身の専攻や研究分野を活かせる業界・職種を志望しています。「いいえ」と答えた学生からは、「選考にとらわれず幅広いキャリアを選択したかった」「自分の専門知識をビジネスで活かすのは難しい」といった声が聞かれました。
はい
●仕事内容をイメージしやすかったので。(化学系)
●自分の専攻が好きで、その知識をビジネスに活かしたかった。(機械系)
●研究した内容を無駄にしたくなかったから。(情報系)
いいえ
●自分の専攻内容に興味を持てなかった。(化学系)
●大学よりも社会に出てから学ぶ期間の方が長いと考えたため。(機械系)
●直接的に自分の研究に関係する業界が少ないから。(物理系)
Q.8 インターンシップ参加率
以前はインターンシップといえば夏の開催が主でしたが、近年は秋から冬にかけても多数のインターンシップが実施されています。さらに、オンラインインターンシップの開催も増加したことで、学生のインターンシップ参加社数は増加(8.8社→9.6社)傾向にあります。
Q.9 内定受諾企業のインターンシップ参加率
内定受諾した就活生のうち、実に7割がその会社のインターンシップに参加していました。インターンシップ参加が、その後の就活プロセスや内定先選定で大きなウエイトを占めていると言えます。
Q.10 就職活動時の主な情報源
就職情報サイトで気になる企業をチェックし、各社のホームページでより詳しくリサーチする就活生が多いようです。その他では、OB・OGや大学の先輩・友人からの情報も貴重な情報源となっています。
Q.11 就活中に活用したSNSやWEBサービス
就職活動中に情報収集やコミュニティ交流などで活用したSNSやWEBサービスはX(旧Twitter)とLINEが多いです。SNSで就活仲間を見つけて意見交換や交流している就活生も少なくありません。
【調査対象】理系ナビ2024会員、【調査期間】2023年6月、【調査方法】インターネット調査(回答フォームへの記入)、【回答数】204名(設問によっては「未回答」など省いている場合あり)
理系ナビ会員になると各種セミナーをはじめとした会員限定サービスをすべて無料で利用できます。