2023卒 就活スケジュール徹底解説/2023年卒理系学生の就職活動はいつから始まる?

23卒の就活解禁/本選考開始/インターンシップはいつから?サマーインターン時期はどうなる?就職氷河期で就活は難しくなる?2023卒はいつ、何からはじめればいいのか、就職スケジュール時期、就活の流れ、就職活動基礎知識を解説。※2023卒とは、2023年(令和5年)の3月までに大学卒業/大学院修了を予定している学生を指します(2021年10月時点で学部3年生、修士1年など)。

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2023年卒業予定者向けのインターンシップ/就職情報サイト『理系ナビ2023』では、2023卒対象の早期選考・エントリー情報冬季インターンシップ就活セミナー情報を更新していますので2023卒(学部3年/修士1年など※2021年10月時点)の理系就活生はぜひご活用ください。


《2023卒 就活スケジュールの注意点》

【1】23卒の基本的な就活スケジュール/流れは22卒から変更なし

  • 2023卒の就職情報解禁は2022年3月、面接解禁は6月から
  • 2023年卒インターン情報は2021年4月から公開/申込み受付開始
  • 23卒対象インターンシップは2021年夏から冬にかけて実施

【2】一方で基本スケジュールに先行して早期採用を行う企業は増加傾向

  • 21卒の就職活動では学部4年/修士2年の5月末までに54%の学生が内定を受諾
  • 早期から動く企業は学部3年/修士1年の秋以降から採用活動を開始
  • 一部では通年採用を行う企業もあり、1年を通じて随時エントリーを受付
  • 就活スケジュールの策定主体が経団連から政府に変わり、就活解禁日を守らない企業はさらに増加か

【3】就職氷河期の再来はあるのか。2023卒の就活難易度は?

  • 企業倒産や解雇が増加し、景気は悪化傾向に
  • 21卒内定率は69.8%と前年同期比7ポイント下落(2020年10月時点)
  • 一部では積極採用を継続している業界・企業もあるのでリサーチが重要

【4】就活プロセスも激変し、WEB就活が一気に浸透

  • リアル就活イベントの実施が難しくなり、オンライン化が加速
  • 22卒は合同説明会や面接もWEBで実施
  • インターンシップもWEBで開催する企業が増加

【5】2023卒はさらなる就活早期化で高まるインターンシップの重要性

  • 採用直結型のインターンシップを実施する企業が増加傾向
  • 早期からの情報収集は就活におけるアドバンテージが大きい
  • WEBインターンの増加によって参加のチャンスは増える

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2023卒の就職活動はいつから始めればいい?就活スケジュール変更は?

まず就活スケジュールに関する前提として「23卒は何年生?」という疑問を抱いている人もいるかと思いますので説明します。2023卒とは、2023年(令和5年)の3月までに大学卒業/大学院修了を予定している学生を指します(2021年10月時点で学部3年生、修士1年など)。現時点では23卒学生の皆さんは就職活動についての情報収集を始めたばかりで、「いつ、何から始めたらいいのか」不安を抱いている理系就活生も少なくないでしょう。

本記事「2023卒 就活スケジュール徹底解説」では、2023年卒業予定の就職活動に臨む理系学生がまず知っておくべき就活スケジュールや、就職活動基礎知識、就活の流れ、就職氷河期再来の可能性といったトレンド情報について解説します。23卒就活に関する情報収集を始めたばかりという方はぜひチェックしてみてください。

2023年卒の就活解禁は2022年3月、面接は6月開始。基本的に22卒就活スケジュールを踏襲

2020年10月に政府は就活スケジュールについて、「2023年春に入社する大学生の就職活動について、面接を(2022年の)6月に解禁する現行ルールの維持」という方針を決定しました(同時に24卒についても就活ルール継続維持の方向)。一部では就活スケジュール変更の議論も持ち上がりましたが、就職環境の悪化状況を背景に、就活生の混乱を避けるべく、現状維持での決着となりました。もともと、2021卒までの就活スケジュール策定は政府主導ではなく、企業(経団連)主導で就活ルールが策定されており、2018年には経団連から「現在の就職活動の指針(就活ルール)策定を2022年春入社の学生から取りやめる」という発言もでていました。しかしながら、就職活動における指針(スケジュールの目安)の急な撤廃は大きな混乱を招くことが予想されるため、22卒からは政府主導によって就活の基本的なスケジュールを策定する形となっています。

現行(2022卒)の就活スケジュールに沿って2023卒の就活時期を確認すると、まず学部3年/修士1年(2021年)の夏から冬にかけてインターンシップが実施されます(インターンの情報公開およびエントリー受付開始は同年4月以降随時)。就活ルール上で就職活動が本格的にスタートするのは翌2022年3月1日からで、この日からリクナビ2023やマイナビ2023といった大手就職サイトでも企業の採用情報や会社説明会情報が数多く公開され、就活生も企業エントリーや会社説明会/合同説明会参加といった活動を本格化させます。そして6月1日から企業の本選考(面接や筆記試験など)が解禁となり、選考通過者に対して随時内々定が出されていく、というのが現在(22卒)の就職活動スケジュールにおける大まかな流れとなります。※企業や就活サービスの動向は前年から変更となる可能性もあるので注意て情報収集を進めましょう。

基本的な就活スケジュールは維持だが、採用直結型インターンや早期選考など、選考プロセスの多様化が進む

前述の就職活動スケジュール、就活ルールはあくまで目安であって、実際はこの就活スケジュールに沿った採用活動を行う企業ばかりではありません。現在でも学部3年/修士1年の秋以降から内定直結型のインターンシップを行う企業や、翌年6月以前に本選考面接を実施して早々に内々定を出している企業など、政府が定める就活スケジュールに当てはまらない採用活動を行っている企業は少なくありません。特に近年は、企業の採用活動が一段と早期化しており、2021卒の就職活動では5月末までに54%の学生が内定を受諾しているのが実態です。(理系ナビ調べ)

さらに、2022卒の就活から就活ルールの策定主体が企業(経団連)から政府になったことで、就活ルールを順守する 企業は減ると見られ、早期選考を行う企業がさらに増える可能性が高まっています。さらに一部の企業では通年採用を実施しており、学部3年/修士1年の4月からエントリー可能な企業も近年は増加傾向にあります。ですから、翌年3月1日の就活解禁日になってから腰を上げるのではなく、いちはやく情報収集に臨むことがより重要といえるでしょう。

≪2023卒 就活スケジュールの見通し/大まかな流れ≫

理系ナビ2023(23卒対象)は4月から23卒向けサマーインターンシップ情報を先行公開中!
2021年4月~6月 サマーインターンシップの情報公開がスタート。2023卒向け就職・インターンシップ情報サイトがオープン。就活イベント・セミナーも開催される。
理系ナビ2023(23卒対象)は4月から23卒向けサマーインターンシップ情報を公開。リクナビ2023やマイナビ2023といった大手就活サイトは例年6月1日にグランドオープンし、本格的にインターンシップの情報を公開開始(4月から一部情報閲覧や機能が使える場合もあります)。
2021年7月~9月 サマーインターンシップ参加。年間通じて夏季は最も多くのインターンシップが実施される。
2021年10月以降 秋から冬にかけてのインターンシップ実施。一部企業で23卒採用情報の公開や早期選考が始まる。
理系ナビ2023では春先以降から23卒向け新卒採用情報を先行公開。
2021年12月以降 12月初旬頃から学校推薦の説明会や情報公開が始まる大学が出始める。業界・企業によって違いはあるものの2月~3月頃はエントリーシートの提出締切や会社説明会開催のピークとなり多忙な時期が続く。
2022年3月~5月 就活ルールに則った大手企業群の採用情報本格公開スタート。エントリーシート受付や会社説明会、合同説明会の開催も増加。一部企業では面接や内々定出しが始まる。
2022年6月 採用選考(面接や筆記試験など)が本格化し、随時内々定出し。学科/学校推薦の応募受付もこの時期(5~7月頃)に実施する大学が多い。
2023卒就職活動スケジュールの展望

※22卒の動きを参考にした2023年卒対象就職活動スケジュールの大まかな予測見通しです。企業の選考活動時期は多様化しているので、志望企業・業界の選考スケジュールは個別にリサーチしましょう。

2023卒の就活難易度は?就職氷河期の再来はあるのか

いわゆる“コロナショック”により日本経済は大きな打撃を受けています。2020年7月の景気動向指数に基づく景気判断は、12カ月連続で「悪化」となり、リーマン危機前後の11カ月を上回って過去最長を更新しました。その後一旦持ち直したものの、景気動向は今後も予断を許しません。関連する企業倒産は12月時点で800社を超えており(帝国データバンク調べ)、関連する解雇も7.6万人に及ぶ(厚生労働省調べ)と報道されています。飲食、観光宿泊だけでなく、建設、メーカーなど様々な業種が厳しい状況に直面しています。

就活市場への影響も大きく、緊急事態宣言下での就活を余儀なくされた21卒の大学就職内定率(2020年10月1日時点)は69.8%と昨年同期比で7ポイントの下落。この下落幅はリーマンショック時(2009卒)の7.4ポイント下落に次ぐ過去2番目の大きさとなっています。近年は比較的堅調だった就活市場でしたが、今回の騒動で業績が悪化した企業が採用抑制に動いたことに加え、春先の面接/合同説明会の中止といった混乱が大きく影響していると見られます。

引き続き、採用見送りや採用中止の動きは様々な業界から出ており、JTB、近畿日本ツーリスト、日本旅行といった観光業界大手はすでに22卒の新卒採用見送りを決定。大手航空会社でも採用職種を一部に限定するなど採用数の大幅な絞り込みを行っています。大手企業などは数年単位の長期的なスパンで新卒採用計画を策定しているため、景気が悪化したからと言ってその年にすぐ採用を絞るといった対応は、よほどのことがない限り行いません。しかしながら、景気悪化がさらに進めば、現在は採用人数を維持している企業が徐々に数を減らしていくことは十分考えられます。実際、2009年に起こったリーマンショック時の求人倍率は2010年卒業予定者で1.62でしたが、数値が底となった2012年卒の就活時で1.23にまで下落。その前のバブル崩壊時では1992年卒の2.41から1995年卒1.08まで下落し、いわゆる就職氷河期時代となり就職難の時期が続きました。

景気が悪化し、就職環境が良くない時期には「就職浪人を検討したい」「就職時期を先延ばしするために大学院に進学したい」という相談がしばしば寄せられますが、上記の数字を見てもわかる通り、景気悪化が始まってから新卒求人倍率が底になるまでは数年程度かかるケースが少なくありません。そのため、就職浪人や就職時期の先送りを目的とした進学をした結果、就職環境がより悪化したというケースもあり得るため、そのような進路選択は入念な情報収集をしたうえで決断することが求められます。

景気悪化が進行すれば、23卒の就職難易度が上昇していく可能性は否定できません。とはいえ、プラス思考で考えれば「先に就職した先輩達よりも、今後の経済の在りようを見極めたうえで業界・企業を選べる」という捉え方もできます。今後はどのような業界、企業、職種の可能性が大きいのか、情報収集して長期的な視点で自身が長期的に活躍、成長できる環境を丁寧に見極めてみてください。

実際、現時点でも業績を伸ばしている企業、業態は確実に存在します。一例をあげると、DX(デジタルトランスフォーメーション)領域などIT業界の一部では新卒および中途採用で求人数が増加しており、NTTデータやソニーなどは21卒採用において前年よりも採用目標人数を増加させています。その他にも業績を伸ばしている業態・企業は少なくないですし、一時的に業績が悪化したとしても中長期的には大きな成長可能性を秘めた企業もあるので、必要以上に悲観的にならず、業界・企業研究にしっかり取り組んでください。

就活プロセスが激変し、WEB就活(オンライン面接/インターンシップなど)が一気に浸透

社会経済、就活現場の混乱は収束の兆しが見えず、2023卒の就職活動においてもその影響は避けられないでしょう。現在進行中の22卒の就職活動では、当初実施予定だったインターンシップや就活セミナーといったリアルイベントが中止となり、急きょWEB説明会やWEB面談などへ切り替えるケースが多発しました。面接に関しては、初期面接はWEB面接で実施して最終面接など後半の選考は対面とするケースや、最終面接までWEBで完結させいる企業もあります。とはいえ、一度も双方が実際に会うことなく、内定まで至っているケースでは、企業、学生ともにマッチングに対する不安を抱いているという事例も少なくないようです。

今後の状況にもよりますが、23卒の就活においても不特定多数が集まる合同説明会やインターンシップは減少する可能性が高く、WEBによる就活プログラム(セミナーやインターンシップなど)やWEB選考を強化する企業の増加が予想されます。22卒対象のサマーインターンシップ(2020年夏実施)でも多くの企業がオンラインによる「WEBインターンシップ」のプログラム提供へ切り替えを行いました。インターンシップといえば、実際の職場で社員とともに働けるリアルな就業体験が大きな魅力であり、企業の人事担当者としてもオフラインでのインターンシップを実施したいという意向が強いのですが、今後の社会状況によっては、インターンシップの在り方自体が大きく変わる可能性があります。

≪関連記事:WEB面接/説明会/インターンなど WEB就活の注意点と対策≫

理系就活生は早期から将来について考えよう

理系学生は卒業年次に学業が忙しくなるケースが多いため、就職活動が本格化する前に学業や研究、就活準備などを可能な限り進めておくことが好ましいでしょう。早期に内定を獲得できれば問題ありませんが、学部4年/修士2年の夏以降も就職活動に取り組む必要が出てくると、学業への影響はさらに大きくなってしまいます。

また、前述したように近年は早期選考や通年採用を実施する企業が増えているため、就職活動を円滑に進めるためには早期からの情報収集が欠かせません。具体的な時期としては、23卒については対象となるサマーインターンシップの情報公開が始まる2021年の春頃から徐々に情報収集を開始することをお勧めします。近年は選考プロセスにおいてインターンシップを重視している企業が増加しており、参加学生に対して優先的に早期選考情報を提供したり、採用直結型インターンシップとしてそのまま新卒採用選考を行って内定出しまでしているケースもあるので、できる限り学部3年/修士1年の時点でインターンシップに参加しておくことを推奨します。

2023卒はさらなる就活早期化で高まるインターンシップの重要性

とはいえ、早期の段階で「どの業界/職種を志望すればいいのか」わからないという方も少なくないでしょう。そういったケースでも、少しでも関心を持ったインターンシップに参加してみましょう。インターンシップは仕事や会社について、多くの判断材料を集められるので、自身の適性や本当にやりたいことを見極める絶好の機会です。仮に「全然イメージと違った、自分には合わないと思った」といった結果でも、今後の行動し指針において参考となる情報になるはずです。さらに、インターンシップに参加した学生に対して優先的に採用選考情報を提供したり、中には採用直結型インターンシップの場合はそのまま新卒採用選考を実施したりする企業もあるため、参加メリットは少なくありません。

2023卒向けのインターンシップ情報は2021年4月頃から徐々に公開&エントリー受付が始まるので、興味のあるプログラムを探してみてください。もし日程の関係でサマーインターンシップの参加が難しかったり、選考で落ちてしまった方でも、秋から冬にかけてインターンシップを実施する企業もあるので、諦めずにチェックしましょう。WEBインターンシップや、短期の1dayインターンシップを実施する企業も増加しており、インターンシップ参加のチャンスは広がっているので、これらの機会を活用して就職活動が本格的に始まるまでに備えてみてはいかがでしょう。

【お知らせ】
2023年卒業予定者向けのインターンシップ/就職情報サイト『理系ナビ2023』では、2023卒対象の新卒採用・エントリー情報の先行公開、ウインターインターンシップイベント情報を更新していますので2023卒(学部3年/修士1年など※2021年10月時点)の理系就活生はぜひご活用ください。会員限定資料「理系ナビのエントリーシート虎の巻」も配布中!

2023卒就活スケジュールのまとめ

現在進行中の2022卒就職活動は、緊急事態宣言などの影響で選考プロセスや就活スケジュールの変更を余儀なくされています。インターンシップの実施時期やオンラインでのプログラム提供などはまだまだ検討の余地も多く、現状を分析したうえで2023卒就活における選考プロセス、スケジュールの見直しを行う企業は少なくないでしょう。繰り返しとなりますが、23卒就活生は各企業が発信する最新情報を早期からチェックし、行動計画を考えることが一層重要となります。就職活動が本格化するまでの時間を活用し、社会についての理解を深めたり、自身のスキルアップに努めたりと、時間を有意義に使ってください。「自分が将来どうなりたいのか」「そのためにいま何をするべきなのか」いまから考えてみてください。

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