インターンシップを経験すれば適性がわかり 業界や職種の選択肢が広がる

参加学生杉本たく(すぎもと・たく)さん〈東京工業大学 工学部 建築学科 4年〉

期間2014年5月~現在(2014年6月取材時)

インターンシップ先外資系コンサルティングファーム

仕事内容リサーチ補助、資料、議事録作成など。そのほか、原稿校正、出張費計算、データ内容の精査まで多様な業務を担当。


Q1.なぜインターンシップに参加しようと思ったのですか?

専門であった建築以外にも幅広く興味があり、他の業界の仕事にも関心を抱いていました。また、これまで建築事務所を手伝った経験はありましたが、企業でビジネスレベルの仕事をしたことはありませんでした。学んできた建築以外の分野の職業をビジネスレベルで体験できるチャンスと考え、挑戦しました。

Q2.仕事の内容を教えてください

WEB上の情報漏えい対策のほか、不正防止など、ビジネス上の様々なリスクの調査・分析・戦略立案を行っている企業で、社員をサポートする仕事に取り組んでいます。具体的にはクライアントに提出するプレゼン資料の作成、新プロジェクトに関連するリサーチ業務、会議のプロフィールをまとめる資料作成から原稿校正、出張費計算、データ内容の精査まで、仕事内容は多岐にわたります。言われた通りの仕事をするというよりは、ほぼ社員に近いかたちで、自主的に仕事をさせていただいています。

Q3.インターンシップに参加して感じたことは

作成した資料やリサーチの結果は、会議やクライアント向けのプレゼンテーションに使われるので求められるレベルが高く、責任も重いだけに、やりがいも大きいです。資料作成の際、専門用語が多く使用されている資料もあるため、内容が難解なこともありますが、一方でスピードも求められています。資料に記載する情報の取捨選択の判断も求められ、ビジネス視点での判断力を養うことができています。
全体的には毎日が勉強で楽しいですね。特に、様々な企業のコンサルティングをしているため、各企業が事業を進めていくのに守らなければいけない法律などを知ることができ、企業がどういう問題と向き合いながら運営しているのかを学べるのも面白いです。大学で学べることもありますが、やはり実際に働いて得られるものは大きい。こうしたことを学生のうちに経験できるのは大変貴重だと思います。
また、「自分にとって仕事をしていくうえで大事なのは、日々の業務が面白いと感じられるかどうかが一番なのだ」と実務体験を通じて気づくことができました。

Q4.インターンシップを通じて得られたことは

これまでオフィスで就業したことがなかったため、ビジネスマナーを学べたことが大きいですね。実際に名刺も作っていただいたのですが、名刺の渡し方ひとつとっても、経験があるのは自信につながります。まだ実際のクライアントとのミーティングには参加していませんが、のちのち機会があると言われており、学ぶチャンスはさらに増えそうです。
自分は海外で働きたい志向がありますが、今回お世話になっている外資系コンサルティングファームはグローバルな企業で、基本的にどの国でも提供しているサービスの内容、質は同じです。こうしたグローバル企業で働くことは、スタンダードになっている知識やスキルを身につけられるいい機会だと思いました。外国人の社員もいるため、コミュニケーションを英語でとることがある点も、海外志向の強い自分にとって貴重な経験です。

Q5.インターンシップへの参加を考えている学生へのメッセージをお願いします

自分の研究分野が好きで、その道に進みたいと考えている人は、目的意識がはっきりしています。しかし理系の方のなかにも、私のように様々な分野に興味があり、どういうことを本当に仕事にしたらいいかわからない人はたくさんいます。自分の志向する分野が明確でない人は、流されるように就職活動をしてしまうかもしれませんが、その前にインターンシップを経験すれば適性もわかり、業界や職種の選択肢が広がります。思い切って挑戦すれば得られるものは大きく、気づきがあるはずです。スケジュールについても週1で就業できる企業がありますし、理系インターンナビなどを活用して条件のあう企業を探してみてください。

一週間のスケジュール表

スケジュール

●スケジューリングの工夫などについて一言
週4日勤務で、コアタイムは9時~5時です。就業後は、ボランティアをしています。夜は自分の時間がとれており、法律の勉強などを1日1時間していますが、両立できています。自分の場合、留学による留年という特殊な状況であるため、今は研究室から特にアウトプットは求められておらず、週に1度学校に行くという状況ですので、インターンシップもやりやすいです。