Q1.参加したインターンシップについて教えてください

私は昔から「何でもやってみたい」と考える性分なので、修士1年の春の段階では、就職先について特定の業界・職種などを絞り込めていませんでした。インターンシップに関しても、「就活の軸を見つけるために参加する」という考え方で、興味のある業界や職種について詳しい情報が得られるプログラムを選び、幅広くエントリーしていました。

結局、夏から冬にかけて20社のインターンシップにエントリーし、ITコンサル、生命保険会社の総合職、アクチュアリー、メーカーの知財部門など、15社のプログラムに参加しました。コロナ禍ということもあり、ほとんどのインターンシップはオンラインでの参加となりました。

Q2.参加してどんなことを感じましたか?

生命保険会社のプログラムでは、インターンシップ生が自分たちで「就活生向けのPRパンフレットを作る」という課題に取り組んだことで、「相手が何を知りたいのか」、「どのように説明するべきか」を考える訓練ができました。また、お客様のことを真剣に考えて保険を提案している社員の姿勢や、顧客志向を徹底する企業文化に触れられたのは興味深い経験でした。

一方、IT系のコンサルティングファームでは、実際のプロジェクト事例をベースに、インターン生が「プロジェクトリーダーを体験する」というプログラムに参加しました。それまでの私は、ITコンサルに対して「IT技術を武器にコンサルティングをする仕事」というイメージを持っていたのですが、実際に働いている社員は、ITの技術や知識はベースとして持っていて当然のものであり、それらにプラスして金融や製造業、マーケティングなどの業界・領域知識を活かして活躍していることを知りました。ITを基点に幅広い業界の顧客と向き合い、様々な課題やテーマを扱えるコンサルタントの仕事は、「何でもやってみたい」という私の性格に合っていると感じました。

Q3.インターンシップに参加して就職活動に役立ったことは?

前述のように様々な業界・職種のインターンシップに参加したことで、自分のやりたいこと・やりたくないこと、向いていること・向いていないことが明確になり、就活の軸を定められました。

実際にITコンサルのインターンシップに参加したことで、それ以降はIT領域のコンサル系企業を中心に絞って就活を進め、最終的にはインターンシップの書類選考で落ちてしまった大手外資系コンサルティングファームから内々定をいただけました。インターンシップの選考時に準備不足で落ちてしまったことで、「このままではまずい」という危機感を持て、本選考のエントリーシートや面接対策に本気で注力できたことが大きかったと考えています。

Q4.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします

私自身、たくさんのインターンシップに参加することで、気が緩むことなく就活と向き合い続けられました。無理にでも就活を意識せざるを得ない状況を作るためにも、インターンシップは非常に有用だったと考えています。「早期選考に呼ばれたい」という目的で参加する方もいるかもしれませんが、まずは「業界や職種についての知識を得るための場」であると考えた方が気軽に参加しやすいはずです。

また、私のようにインターンシップを通じて「自分の本当にやりたいこと」や、「向いている仕事」を発見できることもあるので、自己分析のためのイベントとしても活用できると思います。

●プロフィール

所 属早稲田大学大学院 会計研究科 アクチュアリー専門コース 修士2年
参加したインターンシップコンサル、生命保険(総合職)、アクチュアリー、IT、メーカー(知的財産)など