Q1.参加したインターンシップについて教えてください
大学院1年の夏以降、志望度の高かった金融業界を中心に6社のインターンシップに参加しました。銀行ではクオンツ、証券会社ではリスク管理やデリバティブプライシング、損害保険会社ではアクチュアリー、コンサルティングファームではリサーチなどの業務を体験することができました。いずれも1~2週間のプログラムで、夏休みの大半はインターンシップに参加していました。
Q2.参加してどんなことを感じましたか?
参加前は、クオンツやアクチュアリーの仕事そのもの、その分野で働く方に対して、強い憧れを抱いていました。ですが、インターンシップに参加したことで、「憧れ」の対象だったものが、プラスな面もマイナスな面も含めて仕事の実像を「理解」することができ、リアリティを持って考えられるようになった点が大きな収穫でした。
また、プログラムを通じて社員の方々と交流して個人の人柄に触れることで、それまでは憧れの対象で遠い存在だった方々も同じ人間で、自分の努力の延長線上にあるのだと理解でき、良い意味で気負いがなくなりました。
そのほかには、「アカデミック」では正確性を追求して研究に取り組みますが、「ビジネス」では効率やコストパフォーマンスも意識してバランスを取る必要があると感じました。とはいえ、ビジネスの現場において大学で学んでいたことが想像以上に活かせるということも分かり、インターンシップに参加してから勉強にも一層力が入るようになりましたし、研究テーマも絞りやすくなりました。
Q3.インターンシップに参加して就職活動に役立ったことは?
仕事の適性において自己理解が深まったことが大変役立ちました。リアリティを持って職種を理解することで、本当に自分に向く仕事、やりたい方向性を考える契機になりましたね。
私は当初、金融専門職のクオンツやアクチュアリーを志望していましたが、インターンシップに参加して、様々な人とコミュニケーションを図る仕事をしたいという自分の志向に気が付きました。クライアントと議論したり、プレゼンを行ったりするコンサルティングやアナリティクスの仕事がしたいと考えるようになり、就職活動ではコンサルティングファームを中心に受験しました。
Q4.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします
インターンシップに参加するのであれば、課題をただ終わらせるためにプログラムに取り組むのではなく、「何のためにその課題が出されているのか」、「どんな目的でこのプログラムが設定されたか」を理解しようと努力することで、その会社がどういう人を求めているのか、期待する人材像が分かってきます。求められるものと自分の適性を照らし合わせて考えられるようになるので、業界や職種、企業選びに活きてきますよ。
就職活動やインターンシップはダメもとでも、とにかくチャレンジしてみることをおすすめします。私は外資系銀行のインターンは1社しか受けず、選考で落ちてしまったのですが、振り返ってみるともっと他の外資系銀行も受けてみればよかったと思っています。
金融やコンサル業界の仕事は理系にとって特にイメージがつきにくいので、先入観で判断せずに少しでも興味があれば、インターンシップで体験してみてください。実際に体験することで自分の適性が見え、将来の方向性が定まってくるはずです。
●プロフィール
所 属 | 東京大学大学院 経済学研究科 経済理論学専攻 修士2年 |
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参加したインターンシップ | 国内大手銀行(クオンツ)/損害保険会社(アクチュアリー)/戦略コンサルティングファーム など |
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