Q1.参加したインターンシップについて教えてください

修士1年の時に、ボストン コンサルティング グループ(BCG)が実施していた数日間のインターンシッププログラムに参加しました。現役コンサルタントの指導の下、実際にありうるような仮想のテーマにチームで取り組みます。チームメンバーとのディスカッション、コンサルタントのアドバイスを踏まえ、テーマに対するソリューションを創り上げ、最後にチームでプレゼンを行うという流れでした。

Q2.参加してどんなことを感じましたか?

コンサルティングファームに対するイメージが大きく変わりました。参加前はかなりドライな人たちの集団という印象を持っていたのですが、社員とコミュニケーションをとるうちに、知的なだけではなく、気さくで親切な人柄にふれることができました。また、様々なバックグラウンドをもった方たちと接し、それぞれの方の魅力や人間力を感じることができたことは大きな収穫です。

代表的なフレームワークといった基礎知識は本で事前に学習していたのですが、実践ではインプットした情報や知識だけでは全く歯が立ちませんでした。例えば、十分に考察したと思って相談をしても、コンサルタントから「それはなぜか」「こういう観点ではどうか」などと繰り返し問われ、もっと深く考える必要があることを痛感しました。

実際に使って自分のものにし、使いながら自分のスタイルをつくっていく必要があると身にしみて感じたこと自体も大きな学びとなったことに加え、実践を通じて、課題の本質に迫る重要性や具体的にどう思考しているのかを知ることができました。

Q3.インターンシップの選考対策はどのように進めましたか?

特別な準備はしていませんが、コンサルティングファームの面接で必要になることが多いフェルミ推定の本は読みました。

本を読むことを通し、学部時代4年間所属していた野球部で、自分で設定した課題に対し解決策を考えていた日々の活動や、理系の研究で培ってきた思考の方法に近いと感じました。日頃よりきちんと物事を考えようとする癖がついていたことが、自然と対策になっていたようです。

Q4.インターンシップに参加して就職活動に役立ったことは?

「この仕事がやりたい」と確信できたことです。実際にプログラムに参加するなか、限界まで考え抜くことが、コンサルティングファームで働くうえで最も大切であると実感しました。私たちの世代は、すぐにインターネット検索で答えを知ろうとする傾向があり、深く考えることが得意でないといわれますが、私自身は考え抜くことを刺激的で楽しいと感じるタイプなので、コンサルタントを職業に選ぶことは間違っていないと自身の方向性を再確認できました。

Q5.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします

選考が有利になるというメリットを理由にインターンシップを受ける学生もいますが、それよりも、むしろインターンシップを通じて得られる経験そのものが人生の糧になると考えてほしいですね。インターンシップに参加しよう、がスタートではなく、何をしたいか、が先にあり、それを実現するための選択肢がインターンシップであるならば参加すればいいですし、他のものでもいいと思います。いまのうちに多様な経験をして、自分自身を成長させることこそが、結果的に仕事選びや就職活動に役立つのではないかと思います。

●プロフィール

所 属東京大学大学院 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 修士2年
参加したインターンシップボストン コンサルティング グループ 内々定