Q1.就職活動はどんなスケジュールでしたか

国家公務員の仕事には早い段階から興味があり、学部4年の頃から経済産業省が開催する学生向けイベントへの参加や、公務員試験を受けた先輩から情報収集を行っていました。そこで「公務員試験は合格から3年間資格が有効だから、試験は早いうちに受けておいた方がいい」とアドバイスをいただき、修士1年の時に大卒程度試験を受験。

そして修士2年の時にも院卒扱いにするために、迷いながらも院卒者試験を受験しました。民間企業の選考時期と公務員試験の時期が重なりましたが、私は修士1年の時に合格していたので、気持ちに余裕を持って進めることができました。

通常は7月に官庁訪問ですが、技術系は前年度・前々年度に合格している場合、6月にも官庁訪問ができます。私はこの制度を利用して6月に官庁訪問し、経済産業省から内々定をいただいて就活を終えました。

Q2.判断基準と決断理由は

志望先を決める時に軸としていたのは、3つです。もともと世界の環境やエネルギー問題に関心があり、学部時代から様々な国に短期留学をしていました。そこで1つ目は、海外と関わる仕事ができること。2つ目は、チームで人と関わりながら仕事ができること。3つ目は、将来子育てと両立して仕事を続けられる環境があることです。その観点から、民間企業の中ではプラントエンジニアリング企業が、上記3つの軸に当てはまる上に福利厚生など働きやすい制度も整っていたため、志望度は高かったですね。

国家公務員への進路を本格的に考え始めたきっかけは、修士1年の夏から冬にかけてイギリスとフィンランドに留学した経験からです。海外の様々な事例に触れ、環境・エネルギー問題に貢献するには政策が非常に重要だと学びました。環境省にも興味を持ちましたが、環境問題を解決するには経済面・産業面でメリットのある政策が必要です。そこで、多角的にアプローチできる経済産業省を志望しました。

最終的にはプラントエンジニアリング企業と経済産業省で迷いました。しかし、パリ協定で世界と交渉するなど誇りを持って働いている職員の事例を聞き、「私が今まで色んな世界で見てきたことを本当に活かせるのはここだ」と確信。また、仕事と子育てを両立している女性が多いことも知り、不安が払しょくされたことから経済産業省に決めました。

Q3.就職活動で一番苦労したことはなんですか

就職先は官庁訪問を終えてから決めたいと思っていたため、民間企業には選考結果への返答を待っていただいていました。その交渉は少しストレスでしたが、嘘をついたり誤魔化したりせず、“本気と本音”を心掛けていました。民間で最も志望度が高かったプラントエンジニアリング企業にも、「経済産業省と悩んで決められない状況です」と正直に伝えて理解していただきました。

Q4.これから就活に臨む方へのアドバイスをお願いします

情報収集は大切ですが、偏りなく様々な人から情報を聞いた方がいいと思います。私は公務員試験の時期や対策方法、民間企業のスケジュールなど、事前に先輩からアドバイスをいただいたことで、慌てずに就活を進められました。

また、経済産業省の様々なイベントに出席する中でできた仲間と一緒に、情報交換や官庁訪問対策を行いました。

さらには、働いている方にできるだけ会って話を伺うことも大切です。その企業や組織の良い面も悪い面も色々と聞いた上で、自分に合う仕事や環境はどこなのか、判断していってください。

●就活プロフィール

就活開始2017年3月
就活終了2017年6月
志望業界官公庁、プラントエンジニアリング、ガス、石油、ITコンサルティング
エントリー12社
面接社数7社
内定社数5社
内定先経済産業省(国家公務員総合職 技術系)