Q1.就職活動はどんなスケジュールでしたか

就職活動自体は修士に上がってすぐ意識していましたが、実際に行動を起こしたのはその年の8月、メーカーのインターンシップに参加したのが始まりです。実際の現場で社員の方々と一緒に業務に取り組む中で、仕事の醍醐味や厳しさなど「働く」ことをイメージできました。また、インターンシップの中で英語を使った仕事や外国籍の方とコミュニケーションを取った経験から、英語を活かして海外と積極的に関わる仕事に興味を持ちました。インターンシップ後は、SPIやTOEICの勉強、インターネットや大学の図書館を利用しての情報収集を積極的に行いました。年が明けてからは、モノづくりの現場を見ることができる工場見学にも参加。普段の生活では見ることができない業界・仕事に触れることで、理系の活躍フィールドの広さを知ることができたとても貴重な経験でした。

Q2.どんな業界や職種を志望しましたか

専攻である機械工学で学んだ知識を活かしたいと考えていました。研究室の先輩は重工業や自動車業界へ進む人が多かったのですが、私は「こんな製品に携わりたい」という具体的なイメージを絞れなかったこともあり、幅広く「モノづくり×グローバル」という軸で考えていました。実際に情報収集を進めると、食品業界からアカデミックの分野まで、仕事も生産管理から技術総合職、研究職…と、機械系の知識を活かしてグローバルに活躍できるフィールドが数多くあることに驚かされました。選択肢が多い分、まず〝自分が何をやりたいのか〟を理解することが重要と感じ、企業の会社説明会に参加して、仕事内容だけでなく会社や職場の雰囲気などを理解することで、自分にとってどんな働き方がマッチするのかを考えるようにしました。最終的に内定を受諾した全日本空輸は、業界への憧れからエントリーをしたのがきっかけでしたが、就職活動を通して出会った人事担当者・先輩社員の方々と話をするうちに「幅広い将来の選択肢があり、社員全員がキャリアについて真摯に考えている」点などに強く魅力を感じました。世界を視野に入れながら働くことができる環境はもちろんですが、技術の仕事だけでなく、技術とビジネスの橋渡し役を担ったり、経営に携わったりする仕事など、それぞれの能力や適性に合わせて多彩なキャリアを歩んでいける環境が何より魅力的でした。

Q3.就職活動で大切だと感じたことは

研究室の推薦応募を使うかどうかの決断を早い時期(5月頃)に迫られ、とても悩みました。しかし、それまでのインターンシップやイベントなどを通して、理系の活躍フィールドの広さを知ったからこそ、「一番望むところへ就職したい」と考えるようになり、自由応募で就職活動を進めるという決断ができました。その他にも決断を迫られる場面というのは就職活動中に数多くあります。日ごろから決断のために必要な情報を収集するなど、後悔のないようとことん行動することをおすすめします。

Q4.これから就活に臨む読者へのアドバイスをお願いします

「自分にはアピールするものが何もない」と悲観する人がいますが、研究に没頭したこと自体が、理系ならではのアドバンテージになると思います。就職活動のためのネタ作りとしてボランティア活動をしたり、ハウツー本のコメントを暗記するのではなく、学生生活で力を注いできたことに自信を持ち、自分の想いを自分の言葉で伝えることが何より大切だと思います。

●就活プロフィール

就活開始2014年12月
就活終了2015年8月
志望業界機械系メーカー
エントリー50社
面接20社
内定社数3社
内定先全日本空輸株式会社 総合職技術職