理系の就活体験談08

Q1.就職活動はどんなスケジュールでしたか?

夏のインターンシップから活動を始めました。大学院では統計を専攻していて、研究室の先輩から「アクチュアリーという統計を活かせる専門職がある」と聞き、興味を持つようになりました。

アクチュアリーの仕事は、生命保険・損害保険・信託銀行のどこで働くかによって異なります。仕事内容の違いを理解できるよう、夏のインターンや10月以降に開かれたセミナーでは、生保・損保・信託を一通り回るようにしました。社員の方と話すうちに、年末ごろには「損保に行きたい」と志望が固まりましたね。

年明けからは、早い時期から選考をしている生保アクチュアリーを受け始めました。4月はじめには、ある損保会社から内々定をいただけましたので、その後の選考を落ち着いて受けることができました。5月には本命の損保企業から内々定をいただき、そこで就職活動を終了しました。

Q2.志望業界と内定先は?

数学を使う仕事ということで、アクチュアリー以外に金融工学を駆使するクオンツにも興味を持っていました。けれど、アクチュアリーの方が資格として認められていますし、専攻していた統計との関係も深い。統計は保険料を決めるだけではなく、リスク管理にも使われていて、扱える業務の幅が広そうな印象がありました。そのため、就職活動はアクチュアリー1本に絞ることにしました。

アクチュアリーの中でも損保アクチュアリーを志した理由は、扱える商品が多く、業務の幅が広そうだったからです。「挑戦する人を後押しするための保険」という点も魅力でした。 損保の中から今の会社に入社を決めたのは、「就活生一人一人に対して誠実に向き合ってくれているな」と感じられたからです。セミナーやインターンでお会いした社員の方々の姿勢からそう感じられましたし、震災後の対応についても、この会社が真っ先に「選考は5月に延期する」と発表しました。会社として筋が通っているところが信頼できると感じましたね。

Q3.情報収集はどのようにしましたか?

最初は先輩から話を聞くようにしました。ただ、インターンや理系ナビのアクチュアリーのキャリアスクールに参加するうちに、同期の就活生と仲良くなれました。途中からは就活生同士の情報交換が役立ちましたね。

大手就職情報サイトはあまり使わず、就職情報の口コミサイトをチェックしていました。エントリーシートを書く時に、ほかの人の志望動機を参考にするため使いましたね。

Q4.理系ナビのサービスはいかがでしたか?

アクチュアリーをテーマにしたキャリアスクールは、すごく有益でした。アクチュアリーを志望する就活生同士で交流を深められましたので、感謝しています。

あと、アクチュアリー試験の対策にも役立ちました。模試を2回受けられまして、課題もかなり出していただきました。勉強するための教材には本当に困らなくなりましたし、適切なタイミングで模試や課題を設けていただいたので、すごく勉強しやすかったですね。おかげさまで昨年度のアクチュアリー試験では数学、生保数理、損保数理の3科目に合格することができました。

理系ナビはアクチュアリー関連のセミナーが充実しています。アクチュアリー志望の就活生にとっては、本当に理系ナビだけ見ていれば大丈夫みたいな感じでした。理系ナビにはお世話になりまして、ほかの就活サービスは、ほとんど使っていないです。

Q5.就職活動で一番苦労したことはなんですか?

エントリーシートを書くのが大変でしたね。長い文章を書くのが苦手で、端的に回答を書いてしまい、指定の文字数を埋めるのに苦労しました。

ですから、エントリーシートを書く時には、ウェブなどでほかの人がどんな内容の答えを書いているのか参考にして、あとは何とか絞り出して文字を埋めていました。

面接も最初のころは苦労しましたね。夏のインターンでは、面接で2回ほど落ちてしまいまして。「面接が下手なのか」と悩んだりもしました。ですが、何度か場数を踏むうちに慣れてきて、面接のやり方が分かってきました。

できるだけ自然体で臨もうとしていましたので、最初のころは特に準備をしていなかったんです。それが面接に失敗したことで、「主要な質問に対しては、きっちりと準備をしておいた方が良いな」と考え直しました。自己PRや志望動機、研究内容の説明だとか、そのあたりは事前に回答を用意しましたね。それ以外の質問については、自然な会話の流れに乗って受け答えしていたらうまく行きました。終わってみれば杞憂でしたが、最初はやはり不安でしたよ。

Q6.就職活動で大切だと感じたことは?

まずはいろんな会社に行って話を聞き、自分が興味を持っている仕事を見つけることだと思います。私もアクチュアリーを目指すと決めてからは、生保・損保・信託を問わず、アクチュアリーのセミナーは全部参加するようにしました。セミナーに行ったら、損保の企業なら損保の魅力、生保の企業なら生保の魅力を社員の方に質問するようにしました。そうするうちに「損保に行きたい」という気持ちに気づけたのです。社員の方に直接話を聞くことが大切です。

もう一つ、就職活動は情報戦のようなものですから、就活仲間を作るとか、就活の相談ができる先輩を見つけるとか、あとは理系ナビのような頼れる情報源を見つけるだとか、情報を集められるルートを確保しておくことも大切なのではないでしょうか。

Q7.これから就活に臨む方へのアドバイスをお願いします!

アクチュアリーを目指すのなら、生保・損保・信託のどこに行きたいのか、まずはそれを考えるようにしてはいかがでしょうか。

アクチュアリーで内定を得るためには、どの会社でも面接以外に数学の筆記試験を通過する必要があります。一定以上の点数を取らないと次に進めないので、筆記試験対策は十分にしておいた方がいいと思います。

筆記試験に通ったら面接に進みますが、面接では明るく元気に受け答えすることが大事なのではないでしょうか。

●就活プロフィール

就活開始修士1年6月
就活終了修士2年5月
志望業界金融
エントリー15社
面接7社
内定社数4社
内定先金融業界(アクチュアリー)