第一生命保険株式会社

「生保」≠文系
理系学生を対象としたインターンシップ

「生命保険」というと、文系出身の営業職をイメージする人もいるだろう。しかし、保険料計算などに携わるアクチュアリーや長期的な不確実性を定量的に分析するクオンツ、そして昨今では、機械学習を用いたビッグデー ...
「生命保険」というと、文系出身の営業職をイメージする人もいるだろう。しかし、保険料計算などに携わるアクチュアリーや長期的な不確実性を定量的に分析するクオンツ、そして昨今では、機械学習を用いたビッグデータの解析や、最先端テクノロジーを積極的に取り入れて新商品の開発に取り組むなど、データサイエンティストも活躍のフィールドを広げている。そして、新たに「IT・デジタルコース」も新設しており、実は理系の数理能力や分析力が欠かせない業種でもある。ニーズに合った商品設計と的確な資本管理、さらには中長期的な展望と分析なくしてはこのビジネスは成り立たないからだ。そのために理系人財に期待する役割は数知れない。アクチュアリーやクオンツ、データサイエンティストといった専門的技能を持った人財から、幅広く多様なビジネスフィールドがあるオープンコースで様々なスキルを身につけた人財など、理系出身の社員が多く活躍している。

今夏、第一生命グループは、「アクチュアリーコース」、「クオンツ&データサイエンティストコース」、「IT・デジタルコース」、「オープンコース」のインターンシップを開催予定。それぞれのインターンシップでは、単なる業界理解や仕事のマッチングだけでなく、実践的なグループワークや社員との対話を通して「企業で働く」ことを肌で感じてもらうのが狙いだ。生保ビジネスの多様なフィールドを体感できる同社のインターンシップは、理系学生に様々なキャリアの門戸を開いてくれるに違いない。

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先輩インタビュー

与那嶺 亮

よなみね・りょう

DLI Asia Pacific Finance team Head ※取材当時

東京大学大学院 理学系研究科 物理学専攻 修了

アクチュアリーとクオンツ
数理的素養を必要とされる生保ビジネスの要

これまでのキャリアについて教えてください
入社後、主計部で責任準備金の計算・評価や、第一生命の中期経営計画将来予測などに携わりました。入社8年目の北米研修をきっかけに海外を意識し始め、その後すぐにシンガポールで1年間勤務。帰国後も、その経験を活かしてグループ全体の中期経営計画や、大規模な再保険取引組成、海外のサポート業務に従事し、現在は再びシンガポールへ赴任しています。
現在はどのような仕事に携わっていますか
アジアパシフィック8カ国のグループ会社を統括するDLI Asia Pacificにて、新商品認可や事業計画の確認・承認、M&Aの際の企業価値算定など、グループ各社の重要な意思決定に関わるFinanceチームを率いています。アクチュアリー7名のうち、日本人は私を含めて2人のみ。多様な専門性を持つ人財から、刺激を受ける毎日です。
生命保険は、その国の歴史や国民性、政治体制、経済状況、社会保障体制など、様々な要素に影響される商品です。そのため、各国に合わせた戦略立案と実行が必要となり、8カ国分の面白さを感じられています。第一生命は、いち早くグローバル展開に取り組み、各国の生命保険業界をリードしてきました。特にアジアは今後も成長が期待できる新興市場であり、アクチュアリーとして新たな市場を創る手応えを感じています。
今後のキャリアイメージは
多様な専門人財が集まるグローバル環境で活躍するには、自分のコアスキルを意識して高めていく必要があります。私は、アクチュアリー×海外人財を掛け合わせたキャリア構築を見据えています。現在はエリア全体の統括ですが、今後は特定の国にフォーカスし、その国特有の課題に取り組む経験も積みたいと考えています。そして、グループ横断の課題と個社の喫緊の課題、両方を解決できる人財へと成長していきたいです。

先輩インタビュー

中澤 百合恵

なかざわ・ゆりえ

第一生命保険株式会社 オルタナティブ投資部

慶應義塾大学大学院 理工学研究科 開放環境科学専攻 修了

アクチュアリーとクオンツ
数理的素養を必要とされる生保ビジネスの要

現在の仕事内容について聞かせてください
在籍しているオルタナティブ投資部は、ヘッジファンド、プライベートエクイティなどの運用会社への運用委託、およびベンチャー企業への直接投資を通じて、運用収益の向上に取り組んでいます。私が担当しているヘッジファンド投資では、運用委託先の評価やモニタリングを行いますが、組織体制、投資スキーム、関連する会計・税制なども加味した上で投資を決定するため、あらゆる分野に関して自らの考えを持つ必要があり、視野が大きく広がると感じています。
ヘッジファンドの戦略に、「一時的なプライシングの歪みを見つけ、いずれは一定の水準に収束することを前提に、二つの類似する資産の売買を行う」相対価値戦略があります。この背景には、クオンツが得意とする確率論を背景とした定量分析を用いて資産価値を推計しているファンドも多く、その運用・分析プロセスを理解する際に、大学で学んだ金融工学の知識が役立っています。また、ファンド全体のポートフォリオマネジメント業務では、定性面のみならず、最適化技術を生かした定量分析に基づく判断を行っており、自分の強みを活かせていると感じます。
今後の目標やキャリアの展望は
当社に入社を決めた理由の一つは、クオンツという軸は持ちつつ、証券投資・リスク管理・企画業務など、将来的なキャリア選択の幅を広げられる点に魅力を感じたからです。実際、入社後は金融工学の研究業務だけでなく、アセットアロケーションや個別ファンド投資を経験できました。どの業務でも共通しているのは、定量分析を仕事に活用する際には、数学・分析技術だけでなく、資産運用に関する知識も十分に持ち、分析を必要とする業務を自ら発見、活用し、そして他者が分かりやすいように説明する事が重要だという点。将来的には、クオンツと証券投資の2軸を自身の強みとし、課題に対して自分なりのアプローチで解決を図れる人財を目指したいですね。