森北出版株式会社

新しい科学・モノづくりの発着点となる専門書を生み出す

情報、電気・電子、機械、土木、建築、数学、物理学など、多岐にわたる理工学系専門書を出版している森北出版。「情報の質」と「独自性」にこだわり、理解しやすく、実践的で体系化した質の高い情報を次代の科学・技 ...
情報、電気・電子、機械、土木、建築、数学、物理学など、多岐にわたる理工学系専門書を出版している森北出版。「情報の質」と「独自性」にこだわり、理解しやすく、実践的で体系化した質の高い情報を次代の科学・技術を担う読者に提供し続けてきた。「科学技術の発展に貢献したい」という想いから編みあげた「知」の結晶は、いつの時代も研究者や技術者に愛読され、さまざまな発明・製品が生み出される触媒となっている。

同社の編集者は第一線で活躍する研究者や技術者のパートナーとなり、書籍の企画立案から始まるあらゆる工程で創意工夫と情熱を注ぎ込み、一冊の書籍を作り上げる。その本づくりの過程には無数の「知」の刺激があり、本づくりの喜びを堪能できるはずだ。広大な「知」の世界に向き合い続けるなかで自身の好奇心を満たしつつ、情報の届け手としての「質」を高めていく毎日は理系出身者にとって刺激的なフィールドといえるだろう。

森北出版では積極的に新卒採用している。編集者は全員が理系出身で、そのうち2/3以上が大学院修了者だ。科学者やエンジニアの知の礎となる書籍を自らの手で生み出し、科学技術の発展に貢献する―そんなやりがいのある仕事に取り組んでみたいという理系学生のエントリーを森北出版は待っている。

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先輩インタビュー

菅野 蓮華

かんの・はすか

森北出版株式会社 第1出版部 博士(工学)

東北大学大学院 工学研究科 土木工学専攻 修了

本の「編集」と「エンジニアリング」には、高い親和性がある

新卒で森北出版を選んだ理由について教えてください
大学院では計算力学・災害科学を専門とする研究室に所属していました。将来はデータ分析の経験を活かせるシンクタンク系コンサルティングファームで働きたいと考えていましたが、就活では視野を広げ、理系の学術書や専門書を作る出版社に興味を持ちました。
高専・大学時代に森北出版の本で勉強をした経験があり、自分にとって身近な会社だったことや、同社のインターンシップを通じて本の企画・編集の面白さを実感できたことが入社の決め手になりました。
どんな仕事をされているのですか
書籍の企画と編集を担当しています。企画は「どのような本を作るのか」「どのような著者に、どんな内容で執筆を依頼するか」を考える仕事です。編集は著者の執筆した原稿を本の形に落とし込んでいく工程であり、原稿の整理・校正、図版も含めたレイアウト、カバーの装丁や各ページのデザイン検討、帯のキャッチコピー作成など、さまざまな作業を行います。
私の場合、入社後2年ほど先輩と仕事をしながら編集業務を学び、3年目以降は1冊の本の編集を任されるようになりました。書籍の企画については経験・社歴に関係なく常時提案できる環境で、私は入社1年目の秋にモード分解に関する専門書の企画を提案して採用されました。
仕事のやりがいについて教えてください
自分の提案した企画が採用されたときや、編集に関わった本が完成して書店に並んだときにやりがいを感じるほか、大学や高専の先生に森北出版の本の内容を褒めていただけると、自分が関わった本でなくても嬉しい気持ちになります。
また、これまで8冊の本を担当しましたが、自分の得意領域から専門外の本まで幅広く担当できることも森北出版で働く魅力の一つです。たとえば私は『Race Car Design』というレーシングカー設計に関する翻訳書の編集を担当しましたが、私自身はレーシングカーについての知識がほとんどなくて、自動車免許すら持っていませんでした。当然、苦労も多かったのですが、学術書とは異なる読者層に向けた書籍タイトルや見せ方を考えるといった新しい試みにチャレンジでき、貴重な経験を積めました。
会社の環境や雰囲気はいかがですか
理系の学術書・専門書を扱っていることもあり、社内は静かで落ち着いていて大学の研究室のような雰囲気で、周りの上司や先輩・同僚たちと相談しやすい環境です。また、入社1年目の頃に私の企画が採用されたように、若手社員の意見を尊重するフラットな文化があると感じます。その分、大学で学んできた専門分野に関しては、年齢・社歴に関係なく1年目から専門的な意見を求められますが、若いうちから責任感を持って仕事に取り組む意識を育めると思います。
どんな方が森北出版の仕事に向いているのでしょうか
著者とのコミュニケーションや編集作業など、さまざまな場面で細やかな気遣いが求められるため、人に対しても仕事に対しても「マメな人」が向いています。また、自分の専門外の本を担当する機会も多いので、自分にとって未知の分野にも興味を持ち、新しい知識・情報を積極的にキャッチアップできる人であれば、楽しく仕事ができると思います。
理系学生にメッセージをお願いします
私は本の「編集」と「エンジニアリング」の間に高い親和性を感じています。本の素材・情報となる原稿を集めて整理し、読者が受け取りやすい最適な形にして届ける編集という行為は、工学のモチベーションと非常に近しいものがあるのです。
特に工学系の学生の皆さんは、日ごろから「人々に届ける」「社会に広める」という意識を持って学ばれていると思うので、本づくりに関しても同じようなマインドやモチベーションを持って取り組んでいただけると考えています。