Q1.参加したインターンシップについて教えてください

学部3年の夏にPwCあらた有限責任監査法人の企業財務を分析する1dayインターンシップに参加しました。午前は財務諸表の読み方について基礎的なレクチャーを受け、午後からは約6人ごとのグループに分かれてモデルとなる会社の財務諸表を見ながら提案内容を検討していきました。グループで議論した内容を10枚程度の資料にまとめた後は発表を行い、現役職員からフィードバックをもらいました。

私は議論の内容を資料にまとめる役割を主に担ったのですが、競技ディベートの経験があり、授業で資料を作成することも多かったため、発表後には職員の方から資料の読みやすさや論点の整理を高く評価していただけました。インターンシップ全体を通して監査法人の業務をイメージできる内容だったのはもちろん、職員に質問すれば丁寧に教えていただけ、実践的なアドバイスをもらえたことがありがたかったです。

Q2.参加してどんなことを感じましたか?

監査法人は数字を扱う個人作業が多い仕事だとイメージしていたのですが、実際には仲間同士で白熱した議論を交わしたり、クライアントと話したりする機会も多く、想像以上にコミュニケーションが重要な仕事なのだと知りました。今回のグループディスカッションは特に実践的で挑みがいがあり、自分には考えつかなかった意見をまとめて発表まで持っていけたのは、大きな達成感がありました。必死になって考えた提案内容が一つの「作品」として形になっていくプロセスはとても楽しかったです。

Q3.インターンシップに参加して就職活動に役立ったことは?

インターンシップに参加したことで視野が広がり、新しい進路を見つけられたことが一番の収穫でした。私はプログラミングが趣味なので、最初はシステム業界を志望していたのですが、軽い気持ちで参加した理系ナビのセミナーをきっかけに監査法人に興味を持つようになりました。監査法人は文系の仕事だと思っていたのですが、セミナーで出会った先輩社員も理系出身で、「専門性を身につければ自分自身を資本にすることができる」という話を聞いて興味を持ちました。

もともと私は自分の手で一つのものを最後までつくりあげる仕事がしたいと考えていましたが、改めて考えるとシステム業界では上流工程にしか携われないというケースも少なくありません。監査法人では自分の頭で考えた「作品」を実行まで持っていくことができ、実は私の求めていた仕事に近いことが分かりました。

Q4.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします

私の周りは約9割の人が大学院に進学し、就職するとしても化学系の企業を選ぶ人が大半です。同じ状況の仲間が周りに少なかったからこそ、イベントやインターンシップに参加して情報を得て、未知の業界を知ることができたのは大きな価値がありました。

多くの理系学生は自分の専門分野ばかりに目が行きがちですが、一つの道しか見ていないということは、他の可能性を潰してしまうことにもなります。一度別の選択肢も比較・検討してみれば、私のように新しい道を見つけられるかもしれませんし、逆に今の道を進み続けるべきだと再確認できるかもしれません。いずれにしても意味のあることなので、まずはイベントなどに参加して知らない業界も見てみましょう。そして興味を持てる分野があれば、インターンシップに参加して深く理解することをおすすめします。

●プロフィール

所 属千葉大学 理学部 化学科 学部4年
参加したインターンシップPwCあらた有限責任監査法人、システムインテグレータ
※法人名および所属部署名は取材当時のものです