Q1.参加したインターンシップについて教えてください

海外に本社を置く半導体製造装置メーカーと、国内の総合電機メーカーのインターンシップに参加しました。

海外メーカーのインターンではオランダの本社を訪れ、製造工程を間近で見学でき、海外メーカーの文化や多様性に触れることができました。一方で国内メーカーは実践に近く、事前に選択したテーマに沿って深く研究させてもらいました。生産技術の向上を目的に、加工技術の研究と評価を2週間かけて行いました。

Q2.参加してどんなことを感じましたか?

私がインターンに参加した海外メーカーでは約80カ国の人々が働いていたため、多様性の中から良いアイディアを生み出すために、「どれだけディスカッションが重要か」ということを学べました。

研究室に戻ってきてから、海外の研究生とコミュニケーションを取る上でもとても役立ちましたね。一方、国内メーカーのインターンで学べたのは、学生と社会人との意識の違いです。社会では学生のように「教えてもらって当然」ではなく、自分で考えて提案し、研究の価値をビジネスに変えていく必要があります。インターン中はひとりで数時間、研究を任される場面も多々あったのですが、その間にどういう価値のある研究を行っていたのか、ロジックを持って説明できるように心がけていました。

Q3.インターンシップの選考対策はどのように進めましたか?

初めての経験でしたから、エントリーシートの書き方や面接対策には力を入れました。エントリーシートに関しては、研究室のOBや理系ナビのキャリアアドバイザーの方にも見てもらったおかげで随分と改善できたと思います。

まだ就活したことがない自分の視点では、当然経験値は足りませんし、客観的な視点も不十分ですから。エントリーシートに自信が持てなかった企業のインターンはやはり選考で落ちていたので、エントリーシートは絶対に対策すべきポイントだと思います。

Q4.インターンシップに参加して就職活動に役だったことは?

今、私は日系企業への就職を考えているのですが、海外企業と日系企業両方のインターンシップを経験できたことが進路を決める上で大きな要因になりました。

海外と日本、どちらにも長所はあるのですが、両方経験した結果、自分には日本のスタイルの方が合いそうだと思えるようになりました。それだけでなく、特に社会人として働く上での意識という点では大きな学びがあり、社会に出てから何が勉強したいか、ではなく、どういう貢献がしたいか、という一歩踏み込んだ意識が持てるようになったのは、今後の就活においても役立つはずだと感じています。

Q5.これからインターンシップや就職活動を控えている理系学生にアドバイスをお願いします

日本の新卒一括採用に対しては、いろいろな評価がありますが、私としては良い制度だと思っています。理系も文系も関係なく、いろんな業界を見ることができるのは今だけですから。インターンに関しても、将来自分が絶対に行かないだろうと思う業種にあえて参加する、という方法もありえますよね。最初の間口は大きく広げて、いろんな業界を見て、最終的に一番やりたいことを見つける、というやり方でもいいはずです。

私自身、特にプラントエンジニアリングに興味があるのですが、インターンに参加する前は漠然と「メーカーに行きたい」と考えていたのが、随分明確になりました。いろいろな業界を見たからこそ、やりたいことが見えてきたのだと思います。

●プロフィール

所 属慶應義塾大学大学院 理工学研究科 基礎理工学専攻 修士2年
参加したインターンシップ海外半導体製造装置メーカー、国内総合電機メーカー