Q1.就職活動はどんなスケジュールでしたか
修士1年の12月頃に、学部卒で就職した友人や1学年上の先輩から話を聞くなど情報収集を始めました。スケジュール管理の仕方や、各企業の印象など具体的な情報を得て参考にしていました。
3月以降は合同説明会などに参加して詳しい話を聞き、仕事内容に惹かれた5~6社に絞ってエントリーしました。6月の上旬に1社、下旬に日本通運の内定をいただき、就職活動を終えました。
Q2.志望業界と内定先は
私は航空宇宙学を専攻しているのですが、航空業界に絞らず視野を広げて様々な企業を見ていました。研究分野に縛られると選択肢が狭まりますし、趣味でもある飛行機を仕事にしてしまうと息抜きの場がなくなるのではないかという懸念もあったからです。そこで航空、鉄道、自動車、運輸など特定の業界に偏らずエントリーしました。
志望先を考える上で軸としていたのは大きく二つ。一つは、研究室に閉じこもるのではなく、お客様の声を聞いてモノを作ったり価値を提供できる仕事であること。もう一つは、理系の学問で身に付けた数理的な知識や感覚を活かせることです。
この二つの軸に合致していたのが、日本通運の重機建設事業部でした。もともと日本通運がロケットや新幹線など重量品の輸送を行っていることは知っていたのですが、専門部署があり理系出身者が多数活躍していることを合同説明会で知りました。重機建設事業部の方から話を聞けたのですが、お客様の依頼をもとに綿密な輸送プランを立案する仕事のやりがい、そして輸送ルートや強度計算などにおいて理系の専門性が活用できることに大きな魅力を感じました。社員の方がお話する様子から仕事を楽しんでいることが分かりましたし、その後の面接でも社風の良さを感じ、日本通運を志望する気持ちがどんどん強くなっていきました。
Q3.就職活動で一番苦労したことはなんですか
志望度の高い企業のエントリーシートはスラスラ書けたのですが、志望度がそれほど高くない企業の場合、納得できる文章が思い浮かばず苦労しました。そこで無理に多くの企業にエントリーすることは避け、本当に興味を持った企業に絞り込んでエントリーシートを提出しました。
自分の言葉でしっかり書けたためか、数こそ少なかったもののエントリーしたすべての企業で面接に進むことができました。さらに面接でも自信を持って明解に自分の考えを伝えられたことから、結果としてエントリー数を絞り込んだことは良かったのだと思います。
Q4.就職活動で大切だと感じたことは
確実に面接に進むためにも事前のSPI対策は重要です。それほど難しいものではないですが、だからといって軽視していいわけではありません。理系学生であれば基礎ができているので、少し練習問題などで対策をすればすぐにある程度のレベルまで達するはずです。
また、現代はインターネットなどで沢山の情報が手に入りますが、安易に信じることはせず、自分で見聞きした感覚を大切にして判断をしていました。
Q5.これから就活に臨む方へのアドバイスをお願いします
特に大学院まで進学すると、理系学生は「研究を活かせる仕事に就かなければならない」という思い込みにとらわれがちです。しかし、研究がそのまま仕事に活かせることは少ないのではないでしょうか。ある程度「研究と仕事は別だ」と割り切ることも大切。様々な業界で理系人材は活躍していますから、ぜひ視野を広げてください。
●就活プロフィール
就活開始 | 2015年12月 |
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就活終了 | 2016年6月 |
志望業界 | 鉄道、航空業界など |
エントリー | 5~6社 |
面接社数 | 5~6社 |
内定社数 | 2社 |
内定先 | 日本通運株式会社 |
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